忘れえぬひとびと

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小宮山という投手には、少なからぬ思い入れがある。やはり、自分が大学生だったころの母校のエースだったということが大きい。「また小宮山で負けたか」みたいな話をよくしていたような記憶もあるが、通算で20勝もしてるんだね。

この人は、よく知られているようにスポーツ推薦じゃない。二浪して早稲田の教育学部に入学。教職課程もきちんと取って、数学の教員免許を持ってる。偉いよねえ。ひょっとして第一志望は東大だったんじゃないの? ってくらい頭がいい。

メジャーに行って帰国後に1年間の浪人期間があったってのも、この人らしい。その後ボビーに拾われてロッテに復帰するわけだけど、2005年の優勝の陰で、この人が敗戦処理を黙々とこなしていたっていう事実もある。

選手としての小宮山は、華やかな記録もいっぱい持ってるけれど、2004年にダイエー相手にやらかした試合が印象的。先発で1回2/3を投げて11失点。結局21-0という大敗を喫して、試合後に監督選手全員がライトスタンドに深々と頭を下げて謝罪したってやつ。思えばこのあたりで、第一線での活躍に対してのこだわりが消えたようにも思う。

リリーフカーから降りて最後のマウンドへと向かう14番、そしてスタンド

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最後の試合は、たったの一球で終わってしまったけれど、セレモニーも含めて本当にいい雰囲気だった。ノムさんも空気を読んで、代打小坂をしてくれるかと思ったけれどねえ。

あわやHRかという当たりではあったが無事に役目を果たした

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「いつの日かこのユニホームを着て、ここに戻ってくることを願っている」

その言葉を直接聞けただけで、遠路はるばる足を運んだ甲斐があったというものだ。

ボビー、小宮山、ベニーちゃん、あとランピンも場内を一周。時間切れで胴上げまでは見ることができなかったが、MVP関連の騒乱もなく(噂では試合前に謝罪したというが)、本当によかった。

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私にとってこの日の試合はもう一人、ユニフォーム姿の野村も(おそらくは)見納めとなった。

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選手交代や抗議で何度か出てきただけだが、現役時代のこの人のことが好きになってプロ野球やパリーグを見るようになった。世論の後押しもあることだし、ぜひCSを通過して日本シリーズに出てもらいたい。歩くスピードの際立った遅さが印象的だった。

2009年10月6日は、さまざまな人たちに別れを告げる日となった。

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おまけ:ベンチのボビーとそのこどもたち

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「忘れえぬひとびと」への3件のフィードバック

  1. 神宮の杜でポカポカ打たれてた印象のある小宮山がこの歳までプロでやり通したのには感慨深いものがあるね。あの頃は慶応の志村の方が余程プロで通用すると思っていたけど…。
    ちょっと前に明治通りにあった体育会の学生御用達の古い小料理屋の親爺が死んだ。葬式を手伝った応援部の奴に訊いたら、小宮山も忙しい中、焼香をあげに来ていたそうだ。ボビーへのリスペクトもそうだが、世話になった人への義理を忘れない、そんな真っ直ぐな人だったんだと思う。

  2. 私もちょうど、小宮山に関するエントリを書いたところだった。

    いやあ、今夜アップすっか。

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