何時に行動を開始すれば、温泉に間に合う時間に下山できるか。まあ10時に出れば余裕っしょ、と酔っ払いながら話していたのだが、予想以上に(というか通常モードか)モタモタして、10:38出発となった。
朝から雨だったのである。ツェルトとブルーシートで、なんだか南部曲がり屋みたいなL字状の屋根になり、適当に寝たのだが、朝雨が降って顔が濡れて目が覚めた。
そこからノロノロしながら珈琲を淹れて、ラーメンを作って食って、パッキングしてるうちに小降りに。水は濁ってないし増水もしていないものの、雨具着て行動かなーと思うと心底憂鬱だったが、これなら大丈夫。雨具はザックの上のほうに入れるよう指示して、パラパラと小雨降る中、行動開始した。
大石沢もナメがきれい。ほどなく二股となり戸繋沢に入る。大石沢を分けてから、あきらかに魚影が薄くなる。やはり金堀沢からなにか鉱物的な影響のある水が出ているのかもしれない。ただ皆無というわけでもなく、たまーに泳いでる岩魚を見かけたりもした。
やや急ぎ目で歩くと、小ナイアガラが出現。大ナイアガラはもちろん大深沢だが、こちらも立派。


右岸にトラロープが張られていて、巻き気味に通過する。滝の直登もがんばればできそうだが、けっこう濡れるんだろうなあ。
魚は少ないが、美しい渓である。誰かの記録で読んだが、確かに紅葉シーズンなんかは良さそうだ。
今回このルートを選んだのは、戸繋沢の調査という目的が大きい。幕営適地があるか、岩魚はいるか等々。
そういう意味では、無理やり整地してテンパれそうな場所はいくつかなくはないが、魚影の薄さから積極的に……という感じではないかな。
やっぱりココはエスケープルート的な使い方だったり、今回のように乳頭温泉への最短ルートとして認識するべきだろう。
ちなみに悪いところはほとんどない。強いて言えば最後の高巻きでトラロープが張ってあるんだが、丸太を超えるところが少々やっかいというか手を焼いたくらいか。エスケープと先述したが、怪我人がいるような場合、かなり難儀するかもしれない。

ツメも簡単。ただ、以前ココを下降したときの印象としてはすぐ水が出てきたことを覚えているが、やはり山域全体の水量が極端に落ちているのだろう、伏流になってからかなり登った(歩いた)。積雪量の変化が大きいのかなあ。
登山道に出てからは、蟹場分岐を経由して速攻で下山。Kちゃん的には最後しんどかったかもしれないが、無事に日帰り温泉受付最終の16時前に帰ってくることができた。
<コースタイム:ざっくり>
大石沢出合 10:38
小ナイアガラ 11:09
金堀沢出合 12:00
高巻きの滝 14:23
蟹場分岐 15:00
大釜温泉 15:40