大石沢出合でザックを置いて荷物整理。大滝ピストンに不要なものをまとめて、上からツェルトを掛けておく。後続者が来るかわからないけど、とりあえずの場所取り。
こっからは釣りモード全開。2人ともテンカラ竿を手に遡行する。Kちゃんの竿は、和竿だけあって雰囲気が佳い。綺麗なもんだ。

大石沢あたりから、ジャブジャブ歩いていると岩魚が走るようになる。ただ、どうしたわけか食ってこない。いやじつは薄々感じてはいたのだが、昨年の同時期に比べると羽虫がまったく飛んでいないのだ。そのせいもあるのだろう、やけに渋い。
沼ノ沢出合あたりの小さな落ち込み(よく泳ぐところ)でようやく食ってきたが、焦って早合わせしたせいで痛恨のバラし。くぅ。
Kちゃんも同様に調子が悪い。こんなはずじゃなかったのになあ。先頭を入れ替わりつつ進むが、中ノ又を過ぎても反応が鈍い。
ようやくKちゃんが1匹釣り上げる。サイズは小さいがキープしとこ。

大滝手前の淵を右岸から軽く巻いているとき、水流の中をゆったりと泳ぐ岩魚たちが見えた。八寸〜尺サイズのナイスなのが3〜4匹。鼻っ面に毛鉤を落とすがまったくの無反応。なんだよキミたちは。

今日はテンカラの日ではないのかもしれない。ならばと竿を持ち替える。
今回、出発直前にAmazonでポチった中華製のベイトフィネスタックルを持ってきている。実を言うとこの齢になるまでベイトリールって投げたことないんだよね。素人はすぐバックラッシュさせてラインがワヤクチャになるってのは知識として知ってはいるが。

せめて出発前に多摩川あたりで練習すればよかったのだろうが、その時間もなく。結果的に、この葛根田での筆おろしである。
小型軽量のベイトリールには、0.8号を20〜30メートルくらい(適当)巻いてある。間違えて買ったエギスナップのSサイズに、3gのジョイントミノーを装着。
「最初はポイントじゃないところで練習したほうがいいですよ!」というKちゃんのアドバイス通り、ちょっと投げてみる。キャストのタイミングがどうも合ってないのか、右にすっ飛んでしまう。バックラッシュしないように、マグネットブレーキは最強から徐々に弱めつつ、キャスト時の親指を離すタイミングを調整。
よっしゃもうエエやろと、岩魚がのんびり泳いでいる淵に立つ。いったれ!と投げるが、やっぱり右に飛んで左岸の岩を直撃。ヘッタくそやのぅ。
それでも二度三度と投げると、ようやく狙ったポイントにルアーが落ちた。YouTubeで見たんだけど、なんつうんすかね、トゥイッチング? チョチョチョチョンと細かなアクションをつけたりしながら巻いていると、ガクンと衝撃が!
キタわ!キタわよ!1.3メートルのロッドがギュインと曲がる。けっこうな手応えじゃないの。落ち着いて寄せて、どうにかベイトフィネス初体験で1匹上げることができた。うれしい!
サイズは八寸。まあ25cmくらい。掛かったときは尺あるんじゃないかくらいの引きだったけど、ロッドの性能がわりといいのかもしれない。
その後、Kちゃんもテンカラでわりといいサイズを上げて、自分も大滝二段目のプールでベイトフィネス2匹目(こちらも八寸サイズ)をゲット。リリースしたりもして、2人で5匹確保できた。おっしゃおっしゃ。
