壁卵スピーチの話題に便乗(The Guardianの記事)。
イスラエルを痛烈に批判した、と受け取る人もいるし、どちらに対しても毒にならないあいまいな発言、と批判する人もいるようだ。単なる目立ちたがり屋じゃねーか、とかね。
でもね。内容がいいとか悪いとか、いくらでも後付けで理屈はこねられるけど、要するにこういうことですよ。村上春樹は、イスラエルで最高のロックを演じてくれたのです。ペレスという最高の観客を前にして。
とてつもなくパンクで、とてつもなくプログレッシブで、それでいてハードでクールな、最高にごきげんなロックンロールでしたよ。
ああ〜、なんかモーレツにうらやましいナ!
パレスチナ問題については、僕は個人的には少なくとも自分が生きてる間には絶対に解決しないんじゃないかと思ってるし、もし解決するにしても、ガンジー並みの人間が双方に同時かつ大量にいなければ無理だと思ってる。
その一方で、パレスチナみたいな誰にも解決できない問題をどうにかしてしまう力ってのは、ひょっとしたら、文学や音楽にこそあるんじゃないかなあ、なんて青臭いことを思ったりもするんですよね。
確かに素晴しい文章だった。
あれを「読んだ」わけだよね。
すげえなあ。
当事者を前にして直接吟じたポエム。
そんなことは、ジョン・レノンにもボブ・ディランにもできなかった。
そこがすごい、というかうらやましいというか。