或る朝のできごと

20130903-152520.jpg

写真はイメージです。

会社へと向かう道すがら。

総武線・中央線に架かる橋を渡っていると、5歳くらいと3歳くらいの男の子の兄弟が柵にしがみつき、母親が傍らに日傘で佇んでいた。

ああ、電車が好きなんだなと、通りすぎようとしたとき。ちょうど中央線の快速が猛スピードでやってきた。

すると子どもたちが、電車に向かって嬌声を上げながら全力で手を振りはじめる。

微笑ましい光景である。

そのとき、思いがけず「ぷあぁぁん」と警笛が鳴った。中央線の運転士が、敬礼をしているのが私にも見えた。

子供たちは、もちろん大喜びである。

大喜びしながら、柵から離れようとしない。きっと次の列車を待つのだろう。暑い中ではあるが、母親は苦笑いというより普通に微笑んで、その口元は「よかったねー」と見えた気がした。

朝からいいモノを見て気分の良くなった私は気合を入れ直し、クソッタレな仕事が山積みのオフィスへと、汗をかきながら歩くのであった。

「或る朝のできごと」への2件のフィードバック

  1. うちの子供もよく手を振るが地下鉄の車掌さんはみんな手を振ってくれる。日本はいい国だな〜

nozue へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です