『津軽百年食堂』のこと

いまや、大衆食堂は絶滅しつつある。

特に都会では、ファミレスや大戸屋は人気だけれども、いわゆる「食堂」は年々減っているような気がする。高田馬場や早稲田、神保町といった学生街でも、学生時代に好きだった食堂のほとんどが、その姿をとどめていない。

青森には、10件もの「津軽百年食堂」があるという。これにはきちんとした定義があり「三世代、70年以上続いている食堂」だそうだ。最近ではその名もズバリ『津軽百年食堂』なる小説も出ていて、ちょっと気になっていたので読んでみた。

内容はというと、明治から続く津軽地方の食堂を舞台にした人情モノ。ひとことで言えば、イイ話。つるっと読めちゃいます。個人的には、登場人物にJ POPなぞを語らせるところに軽く苛立ちつつも(笑)、なかなか面白く読めました。桜の時期の弘前、行ってみたいなあ。

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あと津軽蕎麦が食いたくなるね。「鰯の焼き干し」で出汁を取ったかけそばタイプで、つなぎが大豆。東京のそれとはまったくの別物らしい。津軽蕎麦を筆頭に、青森の食文化については『美味しんぼ』の第100巻にもまとまっています。日本全県味巡りの青森編。

なお巻末に、10件の実在する「津軽百年食堂」のリストがあり、「フ〜ン」と眺めていたところお茶を吹きそうになった。この夏訪れた、黒石駅前のアノ店が掲載されているではありませんか!

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あまりの屋根のゆがみっぷりに( ゚д゚)ポカーンとしたのよね。

自然にこうなったのか、それとも除雪を考慮した確信犯なのかはわからないけど、一見さんには敷居が高いオーラを出しまくっていたこの店、すごう食堂は、兄妹姉妹で切り盛りしていて化学調味料を一切使わない、昔ながらの優しい味わいなんだそうで。なるほど、見かけで判断してはイカンということですかね。もしまた黒石に行くようなことがあったら、暖簾をくぐってみよう。

それにしても、親子三代にわたって通えるような食堂が今も健在だなんてこと、考えてみたらこれほど素晴らしいことはないねぇ。後継者問題なんかもあるんだろうけど、頑張って頂きたい。

またしても青森の底力を見せてもらったぜ。あ、『津軽百年食堂』ですが、映画化も決定してるそうで。2011年春公開だとか。キャストはどうなるんかな〜。

個人的には食堂といえば、やはり学生街。嗚呼、叶うことならば「キッチンカナリヤ」のスタライ(生)、「カレーのふじ」のスペシャルドライカレー、「甘楽」のチキンミートが食べたいっ!!

仕方がないから、近いうちに三品に行ってみるかな。

「『津軽百年食堂』のこと」への7件のフィードバック

    1. ( ゚д゚)ポカーン
       
      (つд⊂)ゴシゴシ
       
      (; ゚д゚) ・・・ らいねん!?

      それはともかく、「すごう食堂」でググったら、いろいろ面白い記事にヒット。屋根の傾きについて店主に尋ねたのもあって、やはり「雪対策」なんだそうだ。

      まあ、明らかに自然にゆがんだ感じではなかったから作為的なものを感じてはいたが、だとしても、2Fの床が傾いてるんじゃないか疑惑は残ったままだな〜。

  1. いいぜw

    って、もう来年決定か!そして再来年20周年!
    とりあえず五臓六腑で会おう。

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