早く帰宅したので久々にあれこれ妄想。
ここんとこ、Chromeの話題でネット上はもちきりですが、確かにいいね。少なくともIEなんかはもう、とてもじゃないけど使っておれん。まだβってこともあって、いろいろ不備もあるけど、Netscapeとの仁義なき戦いに勝利して以降、あぐらをかいて居眠りしていたMSはいまさらながら、モーレツな危機感を感じてるんじゃなかろうか。
GoogleのChromeやGears、そしてAndroidは、彼らのビジョンを明確に現している。単なるブラウザを開発しただけの話では、もちろんない。この冬、Androidがローンチした時点で、その思惑はハッキリとしたものになるんじゃないかな。
デスクトップだろうとノートPCだろうと、ユーザーはChromeごしにデータを扱うようになる。ドキュメント、メール、PIM情報。これらはもちろん、Googleのサーバーに保持されて、Androidによってどこからでもアクセスできる環境が与えられる。オンラインだろうとオフラインだろうと関係ない。Chrome、あるいはGearsさえあれば、そんなこと気にすることもなく、データは常に最新だ。
そんな環境をひと足先に実現しているのはiPhoneだが、こちらは日本市場では20万台とのことで、発売時の狂騒に比べて今では伸び悩んでいるとの見方が多い。ハードウェアが未成熟なことに加えて、「電話ができるiPod」という認識がほとんどだろうから、個人的にはむしろよく頑張ってるんじゃないかという感じさえする。ワンセグだのおサイフケータイ(この名称って、なんか気恥ずかしくないですか?どうでもいいけど)だの、そういったところに価値観を見いだす、あるいはインフラを固めてしまった国内市場では、まあそんなもんでしょう。
ともあれ、はやいとこ国内メーカーのAndroid端末を見てみたい。インターフェースと、上記のような特殊な日本市場へのコミットをどの程度美しくまとめるかには興味があるが、あまりゴテゴテしたもんじゃなくて、シンプルな方向なら成功するんじゃなかろうか。来年春とか、そんな感じかね。
こうして見ると、オープンなGoogleとクローズなAppleという、いつかどこかで見たような構図になるわけだが(笑)、例によってiPhoneはOS・サービス・ハードウェアを一社で提供しているが故の強みを持っている。また、サービスに関しては(日本ではパッとしないが)、現状ではGoogle陣営に対しては相当なアドバンテージがある。これを活かせるかどうか。
すべてを一社で提供するのには、メリットもあるがデメリットもある。やはり端末のバリエーションはオープンプラットフォームのほうが強いし、らくらくホンみたいなアプローチは、現状のAppleからは出てこないだろう。そのあたりは、Android端末に期待だよね。
となるとAppleは分が悪い。でもiPhone+iTunesがオープンになることはないだろう。それが彼らのやり方だからだ。
ただ、Appleの役員に名を連ねているシュミット博士はどうお考えなのだろう? 健康面で不安があるジョブズに万一のことがあったら、アップルのCEOになっちゃったりしてね。いっそ合併とか。EPIC2014じゃないけれど(懐かしい!)、Googleppleの誕生である。
いずれにしても、GoogleであれAppleであれ、単なるソフトウェア、ハードウェア、サービスだけじゃなくて、それらをトータルで考えていること、環境や仕組み、すべての流れを変えてしまおうとする思想と行動力は、本当にすごい。またこの2社が見ている方向が同じというのも興味深い。レドモンドにまだ闘う力は残されているのだろうか? ま、関係ねーけどw
とてもViVidな内容で、嬉しい記事でした。
ともかく、彼らの凄いところは「グラウンドデザイン力」にあると思います。
そして、基本的に、MBA式のユーザー解析なんかしないで、
カッティング・エッジのユーザーだけに、過剰な情報を投下していく。
そこに「イキオイ」があって、「未来」がある。
本当に素晴らしい。そしてうらやましい。
エリック・シュミットについては、ちょっと書きたいことがあるんだけどなかなかまとまらない。
GoogleもAppleも、最初っから壮大な青写真があったわけじゃない。
失敗したプロジェクトも多いし、なにもかも成功してるわけじゃないんだよね。
それを、どんどん世の中に出していこう、というのが、
今のGoogleAppleなんだよね。
70年代、80年代の日本メーカーが
雨後のたけのこのように商品を出したのと似ている。
あと、
「いま、こうだからこっちを向いていこう」というのと、
「こっちへ向かうぞ」という姿勢の違う。
我々に必要なのは、やっぱ、アニマルスピリットだよね!
期待してます、シュミット記事!
あんまり期待しちゃだめポニョ。