これほど人に薦めるのをはばかられる作品もない。
<追記>
読む人によって完全に好き嫌いが別れる、マンガ界のドリアン、ホヤ、ドクターペッパー、あるいはラーメン二郎とさえいえる。
新井英樹は現役のマンガ家としては、最も好きな人。いずれ時間があったら他の作品も紹介したいのだけど、出世作とも言える、『宮本から君へ』が復刻。さらに、最終巻にはその後の主人公を描いたエピソードも収録されるというので、発売日に購入してきた。
ウン。いい感じのまとめ方。賛否両論あるかとは思うけれど、話題の書き下ろし後日談エピソードについては、私の読後感は決して悪くはない。むしろよい。エンターブレイン、グッジョブであります。
思えばこのマンガが連載されてたのは、バブル真っ盛りの20年前。あまりにも暑苦しく、見苦しい主人公・宮本浩は、島耕作がイイ女とヤりまくってた頃の週刊モーニングの中でも、強烈な違和感を発していた。とにかくモノの考え方がウザい。「女子」には絶対に受け入れられない世界だ。島耕作と同じサラリーマンマンガなのに、まさに対極にあった。
タイトルや主人公の名前からして、エレファントカシマシからインスパイアされた感アリアリなのだが、マンガ自体も、エレカシっぽいんだよね。あ、エレカシって今じゃ爽やかなイメージかもしれないけど、もちろん当時の、5枚目アルバムくらいの感じです。
エンターブレインからは、これも名作の誉れ高い『ザ・ワールド・イズ・マイン』も復刻されている。相当なファンが担当してるんだろうけど、ついにはコミックビームでも新連載が始まるらしい。ほほぉ。