府中のメインストリート、けやき通りで異彩を放つ店がある。そこだけ昭和な佇まい。東京五輪からこっち、時が止まったままのような大衆食堂、吉田屋だ。
なにしろ看板には「中華料理」「きそば」とある。店頭のディスプレイには、カツ丼もあればしょうが焼き定食とか、その手の物も並ぶ。何でもアリだが、昔はこーいう店がいっぱいあったもんだ。
入店すると、すぐ右手に風呂屋の番台のようなスペースがあって、そこで食券を買うのだ。心の準備ができてないとあたふたする。硬券なら雰囲気が出るのだが、そこは今様で、レシートみたいなものを渡される。
奥が厨房。やたらと天井が高い。5人くらいのパートのおばちゃんがチャキチャキと給仕をしている。なにしろ日曜日の昼時だったので、テレビではお約束のようにNHKのど自慢が流れている。思わずニヤニヤしてしまう雰囲気。
それにしても、けっこうな混雑だ。家族連れ、老夫婦のほかにも、若い兄ちゃんがチャーハンをかっこんでたり、近所の不良中年だろうか、ビール瓶を何本も並べてるテーブルもある。
ああ、ホッとするなあ(笑)。
おそらくは、グルメとかのキーワードとは無縁。すごく美味いわけでもないし、何か特別なこだわりがあるわけでもない。そして安いわけでもない。一見さんにとっては色んな意味で敷居が高いが、地元民にとっては、それこそ小さいときから慣れ親しんだ貴重な存在なのだろう。なんというか、幸福感のオーラに包まれている。
給仕のおばちゃんをつかまえて、世間話。なんと、大正時代くらいからあるらしい。これもまた、府中百年食堂である。
ところで、以前紹介した「津軽百年食堂」ですが、オリエンタルラジオのどっちかが主演らしいですね。いままさに、弘前でロケ中とか。
東北行きてえなあ〜!
一昨日、黒石の温湯温泉に泊まってた。
敢えて駅前の食堂には行かず。
次回の楽しみにとっておく。
いいなあ!
うらやましい!