クルム伊達公子の試合を、夜更けのNHKで観戦した。1回戦とはいえ、40歳での勝利はすごいね。最後にウィンブルドンで勝ったのは、なんと15年前だってんだから。
チビチビ酒を舐めながらボンヤリ見ていたら、ふと思い出した。その15年前のウィンブルドン、グラフとの試合は、当時の職場で見ていたのだ。小さなテレビに3〜4人かじりついて、夜更けのオフィスで。
単なるオッサンの懐かし話で申し訳ないのだが、当時はフリーから会社勤めに転身した頃で、その生まれて初めて勤めることになった会社というのが通販事業をやっていて、カタログをせっせと作っていたのですね。
何を売ってたかというと、乳首がピンクになる薬だとか、恋人に出会えるパワーストーンだとか、みるみる健康になってしまう金魚運動器だとか、要するにその手のもの。
3種郵便の兼ね合いで、カタログの51%を記事とすれば郵送費がものすごく安くなるのね。そういった事情で、売れない芸能人や、カネさえ払えば都合のいいことを喋ってくれる大学のセンセイのインタビューなんかを作ったりしてた。
ワンマンな社長がすべての原稿をチェックしていて、よく「オマエの記事はキッチリしすぎていてイカン!」と、真っ赤になったゲラを返されたなぁ。こう書くと、なんだかイイ話っぽいんだけど、具体的には「わざと誤字脱字を入れるくらいがいいんだよ」とか、「もっともっと下品に書け」とか、そういうことを言われたりしてた。おっと、やっぱりイイ話かもしれないw
当時デザイナーとして在籍していた、ちょっとルックスのいい女の子がいたんだけど、彼女なんかは化粧品だったか、ジルコニアみたいな人造ダイヤだったか忘れたけど、いきなりイメージガールとしてカタログで使われたりするわけですよ。しかも名前を、(コレ書いていいのかなあ……)「巴里麗子」とか付けられて。
その、巴里麗子ちゃんや職場の面々といっしょに、伊達公子の応援をしていたのですね。15年前の青山のはずれのオフィスで。いやあ懐かしい。
あの頃は夜な夜なオフィスで呑んでたんだけど、同僚というか先輩のT君が、よく「ハッパ」をポケットから取り出して、やおらアルミホイルで即席のパイプを作り、回したりしたのもいい思い出です。
巴里麗子や、そのときの会社のブランド名をググってみたけど、見つからない。当時のスタッフたちとは音信も途切れて、一人だけ年賀状だけの付き合いが続いているけど、きっとみんな元気だろうと勝手に思っている。
あれから15年が経ち、伊達公子は引退からカムバック。そして私はくだんの会社はすぐに辞め、職場を転々として今ではくたびれた中年になった。
クルム伊達公子の今夜の相手は、ビーナス・ウィリアムス。なんとか大金星をつかんでほしいところだが、冷静に考えれば難しいだろう。しかし、勝負事はなにが起きるか分からない。相手の目を白黒させるようなシーンが少しでもあればと祈る。
「不吉じゃねえか!」とドン引きされそうだが、状況的に、シャーク堀口vs関拳児みたいな好試合を期待!
良い話ではないか!!!
実に惜しかった!!!!
でも燃えた!!!!
日本の女性アスリートで、伊達公子ほどカッコいいヤツは見たことないぜ!
20年前から、
「アイドルとして」
ファンです。
年食ってますます良くなったね!