高田馬場に立ち寄ることは何度かあったが、早稲田となると本当に久しぶりだ。記憶にないぐらい。下手したら、卒業以来なのかもしれない。
大隈講堂の横にある、大学運営のカフェっぽいところで集まりがあるからおいでなさいよ、とのお誘いを受け、勇気を奮って参加してきた。
珍しく(?)約束の1時間前に到着。現地には向かわず、かつての学び舎を散策。
幽霊学生だったにも関わらず、それなりにこみ上げてくるものがある。ところどころ、近代的な校舎に建て替えられてはいるが、それでもかつての面影がしっかりと残っている。ノスタルジアな気分を満喫し、キャンパスを歩いた。
飲み会では懐かしい面々に再会。さすがに年を取った。旧交を温める。
シメで校歌ってのも、なんだか相変わらず。小心者なので気後れして、遠巻きに写真を撮っていた。根性がないのです。
二次会の群れとは離れ、かつて幾度も恥ずかしい夜を過ごしたバーへ。まだ存在しているだけでも感慨深いのに、フロアが増えて立派なイタリアンレストランになっていたことに驚愕。
その後、二次会から逃走してきた連中も合流し、いつの間にかの大所帯。大いに笑い、飲む。友がみな、われよりえらく見ゆる日よ。
大学を出て20年ちかくが経った。社会的に成功している者もいれば、必死になにかと闘っている者もいる。独立企業したり、浮気相手の家族に殴られたり、今こそが転機かと悩んだり。学生の頃、故郷がダムに沈むのだと嘆いていた彼の女性は、建設中止の世の流れを今また嘆いていた。
普段からしょっちゅう会うのもいいけれど、こうして間が空けば空いたで、また得難き夜だ。
電車を乗り継ぎ帰宅して、余韻を楽しんだ。