ホークスのポストシーズン暗黒史

というわけで2010年、パリーグを制したのは福岡ソフトバンクホークスとなった。勝利数ではライオンズが上回るという、まさに薄氷を踏むかの展開。ひとつの勝利、ひとつの敗戦、ひとつの引き分けが、これほどまでに重かったシーズンも珍しい。

2003年以来の優勝ということになるが、この間、ホークスはシステムに翻弄され続け、苦しみ、もがいていた。長文になるが、振り返ってみたい。

↓こちら、風物詩まとめ動画(?)。ぜひw


●2004年 リーグ1位で第1S勝者・ライオンズを迎えるも2勝3敗で敗れる。ライオンズは日本シリーズも勝ち、リーグ2位から日本一に。
※2位に5G差以上付ければアドバンテージの1勝が与えられたものの、4.5G差であった。

最終戦、1-3で迎えた終盤、8回裏と9回裏に1点ずつ返して延長戦に持ち込むも、延長10回表に三瀬が1失点。最後の打者は鳥越現二軍監督。アドバンテージさえあれば……思えばこれが悪い夢の始まりだった。

●2005年 リーグ1位で第1S勝者・マリーンズを迎えるも2勝3敗で敗れる。ロッテは日本シリーズスイープでリーグ2位から日本一に。
※前年同様、2位に5G差以上付ければアドバンテージの1勝が与えられたが、またしても4.5G差。なお2年続けてリーグ1位が敗れたことが憂慮され、次年よりリーグ1位に1勝のアドバンテージが与えられることに。

2連敗して後がない第3戦、4点ビハインドで迎えた9回裏に4得点で延長に。10回裏に、川崎のサヨナラ打で奇跡的な勝利。翌日もズレータの2発で3-2と試合をモノにする。

この2試合は、福岡まで1人で見に行った。球場では見知らぬファンと盛り上がり、夜は中州で大騒ぎしたのはいい思い出。最終戦を現地で迎えていたらと想像するとゾッとする。中州の那珂川に飛び込んでたかもしれん。

行きがかり上、日本シリーズはマリーンズをガチで応援。第1戦、第2戦とライトスタンドでぴょんぴょん飛び跳ねた。今江のフェン直が目の前に飛んできたり、濃霧コールドがあったりと、思い出深いシリーズだった。

●2006年 リーグ3位からライオンズとの第1Sを2勝1敗で破りファイターズとの第2Sへ進出する。皮肉にも1勝のアドバンテージを得たファイターズに札幌で連敗し、0勝3敗(含むアドバンテージ1勝)で3年連続第2S敗退。

第1Sの松坂×斉藤の投げ合いを現地で観戦した。鳥肌が立つほど素晴らしい投手戦だった。なお松坂はこの試合を最後にメジャー入り。

第2S、後のなかった第2戦では、エース斉藤和巳が9回まで投げぬくもサヨナラ負け。第1Sでの松坂との投げ合いからは中4日。この2試合の完投がたたったのか、斉藤和巳は肩を壊す。現在も治療中で、プロブロガーと揶揄される。

1位通過チームへのアドバンテージ付与などは、じつはホークスからの提案とされている。また、第2Sの第3戦以降は第1S勝者のホームで行われるルールだったため、2戦目をなんとか斉藤で勝って福岡に帰るという目論みが、淡くも消え去った。

ホークスにとってやりきれないのは、2004〜2006年までのパ・リーグのプレーオフ制度ではレギュラーシーズンの1位は優勝ではなかったということもあるだろう。

あくまでもプレーオフを勝ち抜いたチームが優勝チームであり、おかげで2004/2005年は2位扱い。勝敗表でも、2位ホークスの1位とのゲーム差は「-4.5」などと表記されていた。

クライマックスシリーズの導入後は、シーズン1位チームが優勝という扱いになるのだが、このプレーオフ時代の滑稽なまでのちぐはぐさからか、はたまた絶対的エースを欠いたせいか、ホークスは本格的な低迷期に入る……。

●2007年 セパ足並みを揃えてのクライマックスシリーズに。リーグ3位で2位のマリーンズと対戦するも、CS第1S1勝2敗で敗退。

●2008年 王監督ラストイヤーを飾れないどころか、最終戦で最下位が決定。

●2009年 2年連続秋の風物詩感漂うも何とか踏みとどまりリーグ3位で2位のイーグルスと対決。しかし0勝2敗であっさり敗退決定。

↓この動画も、いまなら笑えるw



ホークスのプレーオフ・CS通算成績は以下のとおり。
出場5回
日本シリーズ進出0回
7勝13敗(アドバンテージ分1敗含む) 

こうして見ると、見事なまでの暗黒。ようやく今年、チャンピオンフラッグを奪還したとはいえ、CSを突破して日本シリーズへの出場権を得ないことには、呪縛を解き放ち、悪夢を振り払うことにはならないだろう。

勝って風物詩の汚名を返上するか、それともアドバンテージがあるにも関わらず敗退し、2chが松中のAAで埋まることになるのだろうか……。

それはそうと、昨夜のビールかけはUstreamで中継され、楽しむことができた。孫さんはTwitterでもハゲしく応援していたし、時代も変わったなあ。



パリーグが、もっと全体的にネットを活用してくれるとウレシイね。

「ホークスのポストシーズン暗黒史」への2件のフィードバック

  1. アツイなw。

    ホークスは、
    和田と杉内のライバル2人による投手陣の牽引と
    本多その他の走力が、素晴しかった。

    このまま日シリ優勝まで行くやろう。

  2. いやどうかなーw

    CSでの敗退ってのも、現実味あるよ。3位争いも負けじとアツイし、今年はおもしろいなあ〜。

admin へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です