ちょっとだけ『アオイホノオ』を語らせてくれ

近年のテレビドラマでは屈指の名作と断定する『リバースエッジ 大川端探偵社』の余韻を完全にぶっ飛ばし、日本中のクリエイターに衝撃を与えた問題作『アオイホノオ』ですが、人心地ついて、ようやく自分の中でも色々と消化することができました。

柳楽優弥の顔芸とか、トン子さんがとにかくかわいいとか、ヤスケンがハマりすぎとか、津田さんにバシバシされたいとか見どころも多く、大いに話題になった作品ですが、やはり第1話からずうっと根底にあったのは、創作に携わったことのある人の心を、ある意味容赦なく、そして残酷にえぐり出す演出だったかと感じます。

基本、そういったシーンはギャグっぽく撮られていて、見てるほうは苦痛にゆがむホノオ君の表情にゲラゲラ笑ってればよかったのですが、最終回はちょっと違った。

MADホーリィにギャラクティカマグナムとギャラクティカファントム(構えはブーメランフックっぽかったけど)を喰らい、「車田正美のベタを見習え」とダメ出しをされるホノオ君。

直後、部屋中の漫画や画材を撒き散らしながら吠えるわけです。まさに暴走するエヴァのごとく。

IMG_1554

IMG_1553

私はあのシーンで涙が止まりませんでした。ドラマ上は「ベタ」は背景を黒くするベタじゃなくて、展開的なベタさであり、ホノオ君はちょっと誤解していた的な感じなのですが、もうね、感情移入というかシンクロ率がハンパなかった。

本気で暴れるホノオ君の姿は、創作に関わったことのある人すべての中にいる。

そこを乗り越えられるかどうかは人によりけりであって、そうした描写はこのドラマでは何度も描かれてはいるんだけど、最後の最後で「マジ」なシーンを出されるとジワっときてしまうわけです。

ああ、まったくテレ東の深夜ドラマは本当に最高だぜー。続編はアレにしても、なんかスピンオフとか、期待しちゃうなー。

公式サイト
http://www.tv-tokyo.co.jp/aoihonoo/index.html

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です