歓喜の瞬間、その横では依然抗議が続いていた。とりあえず細川の位置取りに注目してください。ちなみにこの記事は無駄に長いです。
●コメント撤回で男を下げた西岡
今年の日本シリーズは前代未聞の形で決着がついた。何とも尻すぼみだが、西岡の守備妨害によるアウト宣告により第5戦をホークスが勝利し、タイガース和田監督の抗議が続く横でホークス選手たちの歓喜の輪が作られ、そのまま胴上げである。
視ている側としてはスッキリしないというか、ホークス側としてはせっかく秋山監督最後の試合だというのに水を差されたというか、タイガースのファンとしてもやってらんないよというか。
当初、西岡は故意にできるプレーではないと潔白を主張していたが、各種報道による検証によって「明らかに守備妨害」のトーンが強くなると、その後FaceBookへの投稿による試合後コメントの撤回、故意であったことの告白によってひとまずの決着となった。
個人的には西岡に失望した。ああいうあわよくばボールよ当たれ的なプレーは、一塁走者がゲッツーを崩しにいくスライディングに象徴されるようにプロ選手であればまずは試みる種類のものである。基本、恥ずるところはないと思っている。
だが、左打者だから云々とかわざと内側に走ることなどできないとか、グダグダ言ってしまったあたり、悪い意味で「西岡らしい」面が出てしまった。その後、周囲に諭されたのか、それともコトが大きくなるのを恐れたのか、FaceBookの告白というみっともない幕切れとなった。
だったら最初から素直に認めればいいものを、というのが率直な感想である。やんちゃなのは西岡のいいところだが、さすがにアレは古くから知っているファンとしては失望の一語だ。
●明らかに故意に当てた細川
いっぽうの細川である。
このプレーにおいて、西岡がラインの内側を走っているのを見た細川は、正式なコメントを出してるかどうかは知らないのだが、(そのコメントがどうであれ)敢えて当てに行ったに違いないと直感した。
ホークスファンであれば思い出す試合がある。
2012年の6月2日。その日はスワローズとの交流戦を福岡で戦っていた。
この試合、ミレッジがセーフティーバントを試みたシーンがあった。球は一塁寄りピッチャー前に転がり、すぐさまピッチャーの攝津がキャッチ。だがなんと、打者走者のミレッジはあからさまにラインの内側を走り、送球を妨害しようと試みたのだ。今回の西岡どころではない。1メートルとまではいかないまでも、70〜80センチほど寄っており、結果的に送球が体に当たることはなかったが、巨漢ミレッジが邪魔だったせいかファーストがキャッチできずセーフになっている。当然監督の秋山は猛抗議したが、判定が覆ることはなかった。このプレーからホークスは6点を失い、逆転負けを喫している。
この日の細川は先発マスクだったが、直前の回に代走を送られベンチに退いていた。守備妨害をめぐってはさまざまな説はあるが、打者走者に送球が当たらない限り守備妨害にはならない、あるいはなりづらいというのが共通認識ではないかと思われる。
時間は戻って2014年の10月30日。タイミング的にはファーストもアウトにできる。だがホームでフォースアウトにした位置からラインの内側を走る西岡を避けるには、そこそこセカンド寄りに送球せねばならない。
瞬時にさまざまな計算をしたのか、それとも本能なのか、細川はファーストベース上ドンピシャで送球した。これは、スローで見たときにファーストに入っていた明石のミットの位置からもベース上に投げたのが伺える(結局は西岡に当たり捕球はできなかったが)。
投げれば、当たる。だが当てないように投げて万が一送球が逸れたら、守備妨害にならないどころか逆転されるピンチとなる。だからこそ当てに行き、試合を終わらせようとしたのだ。それがどんなにスッキリしない勝ち方だろうと。
こちらのまとめサイトに詳しいが、以前テレビ番組のGoingでは、中日のキャンプを取材した赤星が、内側を走る走者にわざとボールを当てる練習をレポートしている。
【解説あり】西岡の走塁を守備妨害にした細川のスーパー鬼畜プレー(褒め言葉)
「細川のスーパー鬼畜プレー(褒め言葉)」とタイトルにあるとおり、実際鬼畜以外の何物でもない(笑)。あの場面、細川の技量であればもう少し内寄りに送球することも可能だったろうし、明石の体勢を見ても、またタイミング的にも悠々アウトにすることは可能だっただろう。
それを、敢えて当てに行き、また実際に当てたところが細川の凄みなのである。
●カメラが映さなかった20秒の会話
だが、細川の鬼畜ぶり(褒め言葉)はそれだけに終わらない。
改めて、冒頭2枚目の写真をご覧いただきたい。優勝の喜びに沸くチームメイトの歓喜の輪をそっと離れ、細川がテクテクと歩いていくのだ。
あれ、どこに行っちゃうの?とテレビを見ながら疑問に思った。審判に確認にでも行ったのか、いやでも横を素通りしてたし……。画面はすぐ切り替わり、秋山と抱きしめ合う選手などの映像に。
そして次に細川が画面に映し出されたのは、依然として抗議を続ける和田監督の後ろである。
あらー!!和田監督と審判団の後ろで相対してるのは、バットを持った西岡とレガース付けた細川じゃありませんか! ナニナニ?何をお話ししてんのー!?
そして再び画面が切り替わり、しばらくして一塁側ベンチに向かって手を振る内川(と松中)の横に発見! 憮然として立ち尽くす西岡を後に、スタスタと歩く細川。
映像を見る限り分かるのは、細川が審判団の横を抜け西岡に歩み寄り、そして何らかの会話を交わした後、その場を立ち去ったということだけ。その間、およそ20秒である。
最後のプレーで明暗分かれた2人。
果たして、何を語ったのか。
妄想を膨らませれば、いろんな会話が脳内再生されてしまうのだが、真実がわからないからこそアレコレ想像できるのもまた、ファンの愉しみなのかもしれない。白い細川だったのか黒い細川だったのか、にもよるしねぇ。
誰か取材した人おらんのかな。知ってる人がいたら、ぜひ教えてほしいものである。
あー、長くてごめんねー。
とりあえず来シーズンも、面白いプロ野球でありますように!
すっげー、オモロいエントリー
白い細川「当ててゴメンね。ケガなかった?」
黒い細川「勝負の世界だ。(当てちゃったけど)悪く思うなよ」
細川と西岡の繋がりは希薄とみて、
限りなく「黒い」だと思うけど、
どうかね、?
あんがと。
でもキミは細川のこと知らなさすぎるな。
白「わりぃな、痛かった? でもまっすぐ投げたら当たっちゃったんだもんw なんでかなーwww」
黒「だいたいジブン、昔から調子乗り過ぎやったんじゃ。少しは懲りたか?ン?す、ぴ、い、ど、す、た、あ、さ、ん?」
まあこれくらいは言うやろ。ちなみに細川は津軽育ち。
その黒のセリフ、
優勝の歓喜の輪を外れてまで
わざわざ西岡に言いに行くかねーw
でもズンドコの今年のポストシーズンの
活躍は、目を見張るものがあった。
なかなかの奴だよ。
こんなオチまで付いてたみたい。
http://www.sanspo.com/baseball/news/20141123/tig14112305020008-n1.html