アニメ『ピンポン』が素晴らしすぎた



アニメオブザイヤー受賞記念ということで、フジテレビオンデマンドにて無料配信中です!これ、本放送中は見逃してしまったのだよなあ。

原作をスピリッツで連載してた頃の松本大洋ってキレッキレで。『花男』とか『鉄コン筋クリート』とか、もういちいち解説する必要もないほどの名作を量産してたものだ。

で、アニメ全11話をぶっ通しで見ました。

昨年度下期に放送されていた『寄生獣』もずっと見てたけど、いい意味でも悪い意味でも原作に忠実な作りだったのに対して、『ピンポン』はすごい。すごすぎる。

原作にはない新キャラや設定が随所に盛り込まれつつ、Twitterやらゲームやら、果ては改正された卓球のルールとか、連載されてた20年前とは異なる世相を自然に溶けこませ、原作の素晴らしさをアニメというフォーマットで完全に昇華させ、そんでもって原作厨の皆さんには大変申し訳無いかつ失礼な話かもだが、完全に超えている。

卓球というスポーツが持つ独特なスピード感ってあるじゃないですか。原作も、静止画なくせに熱い攻防がスピード感を持って描かれてましたよね。

でもこのアニメでは、技術的なことは詳しくはないが、フレーム数やら流れの緩急が絶妙で、実写以上に卓球の魅力が伝わる映像になってる。むー。これはすごいよ。日本のアニメ、すごいじゃないか。そりゃあ賞をもらうのも納得の出来栄えですよ。

個人的に特に関心したのは上記のほかにいくつもある。全部書いてるとキリがないので抜粋。

・スマイルに負けて海に行く少年が最後までいい味を出していた
・「血は鉄の味がする」という松本大洋ならではの言い回しが、最後の最後でものすごくキレイに伏線回収される
・チャイナ(コン・ウェンガ)を筆頭に、いろんな「救い」がある

今週の日曜日まで無料で見られるので、未見の方は是非。寝る間を惜しんででも見る価値がある。いや、花見の予定をバックレてでも。原作を知ってるなら、なおさら見て欲しい。

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