たからもの

クラウドファンディングが、なかなかの盛り上がりを見せております。大御所のKickstarterだけでなく、日本でもいくつかのサービスが立ち上がって、ちょっとオークションサイトの勃興期を思い出してしまうね。

個人的にも何度か利用していて、ドネーション的なものもあれば、物品購入も。最近だと、Amadanaのレコードプレーヤーとか、会社用のティーサーバーとかね。

で、今年の春に申し込んだのは、大好きなアーティストでもある寺尾紗穂さんのもの。レコ発のツアーに、彼女が支援している、路上生活者をメンバーに含む「ソケリッサ!」というダンスユニットを同行させることを目的としたもの。

このプロジェクトに、ちょっと迷ったんだが思い切って10万円を支援した。リターンとして、Tシャツなどのグッズであったり、ライブのリハ見学やプレミアム席のほか、なんと指定したテーマでオリジナル楽曲を作ってくれるという。

よく考えた。よく考えたのだが、好きなアーティストが自分のために1曲作ってくれる機会など、人生においてそうそうあることではない。そして、それにかかる費用は10万円。これは破格の安さではないかと思う。個人的な感覚としては「ありえない」の一語である。ひょっとしたら応募者が殺到して本人が参ってしまうのではないかと心配したが、締め切りとなった時点で自分も含めて12人であった。

楽曲テーマについては、呻吟しながらも長々とした文章を送った。秋田のマンダノ沢の堀内沢出合にあった、一本の木のことを書いた。ちょっとした短編小説くらいの量になってしまったが。

で、9月末に連絡があり、楽曲をWAVフォーマットで受け取ったわけです。


音楽でココロが震えるという経験は、それなりに少なくはない。とはいえ、この感覚はかつて経験したことのない、次元がまったく異なるものだ。

言葉では言い表せない。決して。



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