ちむにどんどんしてほしい

3年ぶりの投稿である。

この間、当たり前だがいろんなことがあり、良かったこともあれば悪かったこともあり、得たものもあれば失ったものもある。いちいち振り返るのも面倒なので、思い出したら書くかもしれないが、今日はとりあえずNHKの朝ドラ「ちむどんどん」のことに触れておきたい。

ブログ再開のキッカケなんてのは、こんな感じのほうが書きやすいというものだ。

黒島結菜という女優は、いわゆるNHKのお気に入り枠のひとりだと認識している。順調にステップアップしての朝ドラ起用であり、沖縄出身の彼女にとっては、沖縄返還節目の年の、沖縄をテーマにしたドラマということで、ある意味順当な配役とも言える。

お気に入り枠としては清原果耶に先を越された形ではあるが、これ以上ない舞台が整えられ、脇を固めるのも名優ばかり。まさに満を持しての朝ドラなのだが。

世間で言われているように、そもそもドラマ…というか筋立てや脚本がよろしくない。

沖縄が舞台だからといって、殊更戦争の話題にドップリ浸からなくてもそこは良いとは思う。また主人公が上京してからは横浜の鶴見に住むことになるが、沖縄出身者が受けてきたさまざまな差別についても、あまり深く掘り下げすぎると重くなってしまう。それもまあ、よい。

終戦記念日の週に主人公が何をやっているかと言えば、新婚ホヤホヤの生活を楽しみながら、新しく出す店の物件探しだしね(杉並…ということはあの店がモデルなのかな?)。そこは全然問題ないと思う。

ただ、父親やイタリア料理店オーナーの房子から薄っすらと戦時の匂いを漂わせ、遺骨収集についてもサラッと触れるだけですぐに本筋から外れてしまうあたり、オキナワっぽさをほんのちょっぴり抑えておくやり方が、どうにも腑に落ちない。割り切るなら完全に割り切ればいいのに。「沖縄のことを書くのがライフワーク」と言って憚らなかったカズヒコくんは、いったい沖縄のナニを書きたいのだろうか。そんなところも触れられずに終わってしまいそうな雰囲気がある。

唯一、主人公の兄(これまた明らかに寅さんをイメージしたキャラ付けがクドいのだが)が世話になっている養豚場の主が、以前どこだったかで沖縄とハワイの豚の話をちょっとだけ匂わせたことがある。この伏線だけは、しっかり回収してほしいのだが、果たしてどう描かれるか。

あえて炎上狙いで粗の多い筋立てにしているのかもしれない。平々凡々とした内容よりも、SNSで騒がれるほうが話題になって数字も取れる、みたいな話なのかもしれない。

残り7週でとんでもない展開となり掌返しになる可能性もないとは言えないが、朝ドラって在宅勤務で仕事モードに切り替えるときにちょうどいいフォーマットなんで、ついつい見ちゃうんだよなあ。NHK+のおかげでいちいち録画しなくてもいいし。

ところで昨今はいろんなポリコレだの何だので、女優ではなく俳優と明記することが多いように思う。ただその場合、AV男優もAV俳優と書かなければならないのだろうか…。そんなくだらないことを考えてるあたり、3年たとうが人は変わらない。

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