『グラン・トリノ』を観てきた

デート向きではないし、なんとかクリフのような潤沢な宣伝予算があるわけでもない。アカデミー賞とも無縁だったし、ブロンド美女も一切出てこない。名の知れた俳優は主役のみ。要するに、いまひとつパッとしない。

事実、上映スケジュールもやや先細り感がある。日本ではあまり話題にはならないまま上映期間が終わってしまう気もする。



だがしかし、素晴らしい映画だ。私は今後しばらく、会う人会う人すべてに、この映画を勧めまくるだろう。

物語後半、佳境に入ってからの展開には、決して大げさではなく震えが来た。ここんとこ、映画については「当たり」が多くて本当にうれしいのだが、その中でも明らかに群を抜いている。文句ナシの大傑作。

ある程度の「老い」や「枯れ」を自覚しつつあるオッサン世代なら、この映画が語りかけるテーマは、ストレートにココロに響くはずだ。しかも響いて終わりではなく、しばらく居座ってしまうに違いない。ああ、いろいろ書きたいところだけど、そこはグッと我慢。だけどひとつだけ。男らしさとか格好良さとか、いかに世の中に、ステレオタイプなものが溢れているのかが、かえってよくわかりました。

これが最後の映画出演と言われている、78歳となったクリント・イーストウッド、いやさダーティー・ハリー。無茶苦茶カッコいいよ、アンタ。

公式サイトはココ

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