「狩猟」本がちょっとしたブームらしい。その火付け役とも言える本。
著者は京都に住む33歳の猟師。といっても、定職には就いているので「兼業猟師」なのかな。銃は使わず、おもにワナによってシカやイノシシを捕える。そのワナの解説なんかも面白いのだが、衝撃を受けたのが、いわゆるシメ方。なんと、「鉄パイプでどつく」という。
う〜ん、すげ〜。
ひとくちに「ワナ猟」といっても、そこには自然を相手にした極限の創意工夫が凝らされていて、そういった記述も面白いし、なによりためになる。「自分で食べる肉は自分で責任を持って調達する」とあるのが好感度高し。単なる趣味とかではなく、生活のための猟なのだ。
さらには、チマタにおけるイノシシ肉などはまがいもの(そうは書いてないけど)、捕獲後にきっちり血抜きをして適切に処理されたイノシシ肉はまったく臭みがなく、じつに美味いという。うぅぅ、食いてえ。お友達になればご馳走してもらえそうなのだが、この本を読み終えたらむしろ、自分も猟師になりたいと思ってしまった。ついつい、東京都猟友会の多摩支部なんかを調査。ふむふむ。やる気さえあれば、意外と大丈夫かも?
それはそれとして、「イノシシ下ろすんで遅刻します!」が許される会社とは、なんてステキなんでしょう(笑)。