啄木新婚の家

3泊4日の今回の旅も、そろそろ終わりである。4日目の朝、さすがに昼すぎには東京に戻らなきゃなのだが、ここ盛岡でもう一カ所、立ち寄っておきたい場所があった。「石川啄木新婚の家」だ。

大間のところでも書いたけど、石川啄木が大好きなんですよ。なにがいいって、あのいい加減なところね。浪費家で好色で見栄っ張りでずうずうしくて、生活力がないくせに口だけは達者で、とにかく人間として、男として、相当ダメダメなんだけど、歌を詠むのだけはスゴいってところが。

さて、その新婚時代を過ごしたという家だけど、盛岡の駅前から徒歩で10分くらい。北上川を渡ってしばらくすると看板があるので、導かれるようにして、通りを渡ったところで忽然と現れる。

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あまりに無防備な佇まい。夜中に酔っぱらいやヤンキー学生に荒らされたりしないんだろうかと、ちょっと心配になる。入館料はナシ。管理人っぽい人も常駐してるはずだけど、気配がない(笑)。引き戸を開けて中に入り、靴を脱いで上がる。

中は、けっこう広いなあ。両親や妹とも同居してたっていうけど、それを差し引いても立派な間取り。展示資料によると、確かに啄木はこの家で新婚生活を始めるものの、結局たったの3週間で生活が破綻して、追われるように引っ越すハメになるそうだ。でかい家を借りた割には、収入とか貯金とか、計画的ではなかったんだね。

そもそも、この家で行われた結婚式もバックレてるし。啄木石川一、このとき20歳。東京で処女詩集「あこがれ」を出版するも鳴かず飛ばず。金もなくて、きっと、いろんなことがめんどうくさくなったんだと思うw

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ここは、畳に寝そべったりして、自由に過ごせるところがすばらしいんだ。まったり、ゴロゴロ。生き方がパンクでロックな石川啄木の、盛岡時代に思いを馳せる。平日の朝だったせいか、来訪者はほとんどおらず。玄関先でぐるりと中を見回して帰っていくのが数人いた程度だ。我々が、あまりにもリラックスしてたせいか?

石川啄木については、また機会があったら書いてみたいところ。下の2冊はとにかくお勧めです。とくに、現代語訳の「石川くん」は最高。ステキです。


駅前に戻り、じゃじゃ麺で〆。ゲフー。

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今回の旅レポは、これにて終了。長かったなーw

10月前半、また秋田に行くことになりかもしれません……。だって、キノコとって、新米できりたんぽ作って、ダシは比内鶏って……。ゴクリ。
あ、自由参加ですよちなみに。

「啄木新婚の家」への2件のフィードバック

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