ありそうでなかった、こんなガイドブックが欲しかったと長年思っていたものが出た。『ウォーターウォーキング』という本だ。
沢登りは面白い。面白いからこそ毎年続けているのだが、今年みたいに猛暑が続くと、お手軽にクルマでも借りてピュピュッと出かけて、ジャブジャブときれいな水で遊んで夕方には帰って来れるようなプランを立てたくなる。
もっといえば、女性や子供などズブの素人を連れて行ってもソコソコ大丈夫な場所ってないものだろかと思っていたのだ。
さすがに本書も「女性や子供などズブの素人を連れて行く」という目線で書かれているわけではないが、発行元の白山書房のサイトでは、「丹沢の表尾根を登ることが出来る体力とバランスがあれば、WWは楽しめます。」とある。
経験者がいて、足回りさえしっかり固めれば、グレードの低い沢なんかは問題ないだろう。
そもそも、ウォーターウォーキングとはなにかという点については、もう少し説明が必要かもしれない。沢登りのような本格的なものではなく、水と戯れることに主眼を置き、無理して稜線にツメたりはしない、日帰り中心のヌルいもの、ということかな。詳しくは、amazonの中見検索や発行元のサイトをご覧ください。
中高年登山ブームの影響は否定できないが、まあ尾根歩きや縦走ばっかりしてた人で、沢には行ってみたいけれどちょっと怖いとか、そのような感じの方々を対象にしてるんだろうなあ。
エリアは定番の丹沢や奥多摩・奥秩父に限らず、房総も網羅されている。ただ、房総の沢はいずれも「ヒルがいっぱいいるよ〜」と書かれていたが。
思えば大昔、ズブッズブの素人を無理やり西沢渓谷に連れて行き、東沢を釜の沢出合まで遡行させたことがある。もちろん、浮き輪持参。けっこう楽しんでたナー(遠い目)。
願わくば、幕営適地なんかも書いてあるとよかったけど、それは多くを望みすぎか。