今年は猛暑の影響もあり、全般的に紅葉が鮮やかでないそうだ。夏の暑さに葉っぱが「負け」てしまうため、まだらになったりくすんでしまうらしい。
10月23日時点で、八甲田山頂〜中腹付近はすでに落葉。酸ヶ湯あたりも終わりかけで、蔦温泉まで下がるとまだ緑が濃いという状況。
つまり、酸ヶ湯から下が見頃のはずなのだが、どうも今ひとつパッとしない。まあ仕方がないかと思っていたのだが、滞在最終日の26日、小雨とともに寒波がやってくるとの予報だったので、試しにもう一度、八甲田へとクルマを走らせた。
この日の青森は市内など麓は小雨だったが、高度を上げるにつれてみぞれから雪へと変わる。八甲田も初冠雪し、冷え込みが厳しかったものの、おかげでブナ林が数日前とは明らかに異なりイイ感じに色づいていた。
路肩にクルマを停め、しばし佇む。
ああ、この風景を見るために、はるばるやって来たのだ。連れさえいなければ森へと独り分け入り、いつまでもその空間に身を委ねていたかった。
モミジのような艶やかな紅葉もいいけれど、色づいたブナ原生林も素晴らしい。やはり、東北の山は最高です。
深夜まで働き、疲れ果てて帰宅し、
ふと写真を見て癒される。
ココロの置き場が遠くにある。
ああ、あの森に雨が降っているんだろうな。
冷たい雨が降ってそうだなあ。
それとも雪かなあ。
本と食料と酒を持って、1週間くらい籠りに行きてぇなあ。