おたんじょうびディナーは、仕事が遅くなったせいもあって、自宅近所のタイ料理店で。
いや〜この店はですね、なんで府中みたいなハンパなところにココまでレベル高い店があんの?ってくらい、貴重な存在です。
タイ料理は、屋台や食堂なんかの庶民系から、いわゆる宮廷料理までけっこう幅が広いけど、こちらはいわゆる宮廷料理。店内の内装もゴージャスです。高級というよりも、豪華。たとえばタイ料理では定番の、テーブルの上の4種の調味料・クルワンポン。この容器のデラックスさからして、気合いを感じます。
肝心の味も、きちんと本国のものを再現しようという努力がヒシヒシと伝わってくる。
ごはんはしっかり、タイの高級米のカオホムマリだし、ガパオ炒めを頼めば、当たり前のようだけどガパオ(タイのホーリーバジル)がたくさん入っている。都内でよく見かける、ガパオの入ってないインチキなガパオ炒めなんかとは、完全に別モノ・別次元です。
味については、定番料理のソムタムやパッタイを頼むと実にわかりやすい。特にパッタイは麺の処理が絶妙で、ベチャッとしていたり脂ぎってたりということがない。ソムタムも、パパイヤの鮮度や適度な辛さなど、絶妙。大久保ならいざしらず、府中でこの味を出す店があるとは……いや美味いですよマジで。
こちらのお店はイサーン地方(タイ東北部)の料理がベース。もちろん日本向けにマイルドにはなっていますが、イサーンの料理はもともと辛さが特徴なので、辛いのが大好きな人は、店員さんにそう伝えれば、「ニヤリ」と、それなり(?)に調整してくれたり。なお料理に添えられる野菜のカービングも、相当気合い入ってます。
昼はランチもやってるけれど、いつの頃からか、バイキング形式に統一されてしまった。客筋にファミリー層が多く、エスニック料理店がなかなか根付かない府中という土地柄としては、致し方ないんだろうね。でもランチタイムでも、店員さんにバイキングじゃなくて単品を食べたい〜と言えば、対応してくれます。ナイス。
もともと2つ隣の駅・中河原にあったお店らしい。その後、府中の国際通りにスナックを出して、2006年に、こちらの出店となりました。
オープンしたての頃には、よく1人で立ちよったものです。最近はペースが落ち気味なのが無念。ていうかオープン当初は、もっと遅い時間まで営業してたもんなあ。
上述のエリア特性もあるうえ、隣はサイゼリアという悪条件。決していつも大にぎわいというわけではないけれど、それなりに常連客も付き、がんばってくれています。やっぱり、安易に低価格路線に走らず、「ホンモノ」を出し続けるというのが大事なことなのでしょう。