東北、というか八甲田の源流の写真を撮り続けている岩木登さんの写真集が出た。力作揃い。素晴らしいゴルジュの写真が表紙を飾っている。
今年は諸般の事情により沢に行けそうにないので、酒を飲みつつパラパラとページをめくっては、無聊を慰めている。
Amazonでも買えるけど、いま見たら取り寄せくさい。版元の東奥日報のサイトから申し込むのが早いかもしれない。
http://www.toonippo.co.jp/book/index.html
北東北の沢にココロを奪われて十数年になるが、やはり源流域を覆う豊かな森がその根源なんだと思う。ブナの巨木が水をたたえ、その水が流れとなって山をゆっくりと削る。そんな中に身を横たえるひとときは、とにかくたまらない。
何をすき好んで、そんなところに行くのかと、みんなに言われる。一生懸命説明しようとするけれど、たぶん言いたいこと、伝えたいことの10パーセントも分かってはもらえない。
アウトドアならオートキャンプやコテージ泊が快適で楽しい。家族みんなで行ける。山に入るなら、せめて夏山ジョイな縦走路、最近は生ビールが飲めて風呂にも入れるらしい。
うむ。オートキャンプも夏山ジョイも、その楽しさは知ってる。あれはいいものだ。雨露を避けて眠ることができるし、トシベなんていう凶暴な害虫に襲われることもない。なにより、しっかり管理されている。幕場も道も。文句を言うところなんか、ひとつもない。
沢の素晴らしさ、きっとそれは古い古い、リズム&ブルーズのようなものだ。
ヒットチャートを賑わす流行歌ではないし、みんなが知っていて好きな曲でもない。カラオケにも向いてない。そもそも、そんな曲を知ってる人なんて、ほんのわずかだ。
誤解してほしくはないけれど、流行歌だって好きだし、ミスチルやくるりは天才だと思ってる。最近だと、なでしこのおかげでRADWINPSだって聴いてる。本当だよ。アルバムを買ったらBUMPのパクリかと思ったけれど。
だから、オートキャンプもそのうちやってみようと思ってる。いや、どうかな……。ていうか、クルマを買うところから始めないとな。
いかん、酔っぱらってきた。こんなときはオーティスだ。YouTubeで検索。” I’ve Got Dreams to Remember”を発見。切ない歌詞だ。じんとくる。