踊ろうマチルダのこと

(遅まきながら)素晴らしい音楽に出会えた。そういうお話。

●踊ろうマチルダ@TheKEG(花巻)



じつはいま、娘とカミサンを実家に押し込んで、束の間のフリーダムを満喫中。この週末は一人で映画館に出かけたり、年末年始に録りためたドラマや映画なんかを消費した。

『開拓者たち』は堪能したなあ。満島ひかりが、想像していた以上に素晴らしい女優であった。

あとね、『とんび』というドラマ。本編は、なんだか昔懐かしい銀河テレビ小説っぽい雰囲気というか、ある意味単純明快で、楽しめました。びっくりしたのは、そのED曲。

前編を見終わったときに、すでに頭に引っかかってたのですが、後編を最後まで見たあと、さらにもう一回エンディングだけを巻き戻して再生。

「踊ろうマチルダ/箒川を渡って」とある。歌詞の内容からして、前者がバンド名のようだ。

ピンと来たのは、トム・ウェイツ。

リフレインで“Waltzing Matilda”と繰り返す曲があって、「Asylum Years」というベスト盤にも入ってるのだけど、これが実にトム・ウェイツらしいというか、印象的なナンバーなのですね。

確かに、歌い方もトム・ウェイツっぽいしゃがれ声だったし、てっきりそこからバンド名が付けられたのかと思ったのだけど、気になって調べてみたらそうでもないことがわかった。

まず、前述のトム・ウェイツの曲は”Tom Traubert’s Blues”というタイトルなんだけど、これがそもそも、“Waltzing Matilda”というオーストラリア発祥の曲をモチーフにしたもの。マチルダという女性がワルツを踊るという意味じゃなくて、詳しくはググっていただくとして、一言でいってしまえば「放浪」を意味する。ファーストガンダム世代なもので、ずうっとこの曲のマチルダというのは、特定の女性名とばかり思っておりました。

YouTubeなんかでも、オリビア・ニュートン・ジョンが歌うオリジナルの“Waltzing Matilda”とか、すぐに見つかります。国歌にしようという動きがあるほど、オーストラリアでは親しまれている曲のようだ(日本でいうところの『上を向いて歩こう』に近いかも?)。

トム・ウェイツの曲は、ロッド・スチュワートとか色んな人にもカバーされているけど、原曲をもっとメロウにした感じなんだよね。

で、「踊ろうマチルダ」のこと。

すっかり夢中になってYouTubeを漁ったり、iTunesで買えるものは購入したりと、まさにハマってしまったわけですが、このネーミングについて説明している動画もあり、それによると、やっぱりオージーのオリジナルの曲が由来っぽいですね。トム・ウェイツの影響も少なからずあるんだろうけど。

いやあ、なんというかこの時代に、こんな変態的なユニットがあるとはなあ。それこそトム・ウェイツとか、ニール・ヤングとか、ボブ・ディランが好きな人であれば、何かしら接点がありそう。でも歌詞なんかは、もろドメスティックというか、無理やり感がないというか、すごくマッチしてます。そういう意味では、大昔のエレカシとか好きだった人にもおすすめ。

活動を開始したのはけっこう前のようなので、これまで自分が知らなかっただけなんだけど、久しぶりに魂震える素晴らしい音楽に出会えた。若い連中も捨てたもんじゃないよねぇ。ライブ行ってみたいなあ〜。

●箒川を渡って(ドラマED曲とは別のオリジナルバージョン)


●踊ろうマチルダ(Waltzing Matildaの前説アリ)



●ライブハイライト(公式)



ところで、同じく「マチルダ」を冠するバンドがもうひとつありまして、私はずうっとこのバンドの(中心人物の)ことを書きたくてたまらないのに、書けないでいる。何年ぶりかのセカンド・アルバムを制作中らしいので、なんとかそれまでには仕上げたいのだが、はて……。

「踊ろうマチルダのこと」への4件のフィードバック

  1. コメントありがとうございます!

    4月15日に東京でライブがあるので、つい申し込んじゃいました。オールスタンディングなので腰がつらそうですが、後ろのほうで楽しもうと思いますww

  2. 「とんび」の再放送があったせいか、この記事へのアクセスも増えているみたいです。11/10の東京ワンマン(バンド編成だけど)は、まだ残席あるみたいですよ!

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