とにかくハードラックな出来事だ。晴天、休日、紅葉、正午という偶然に偶然が重なった瞬間に発生した噴火により、多くの犠牲者が出てしまった。ほんの数時間でもズレていたら、どんだけよかったことか……。改めて、亡くなった方々のご冥福をお祈りします。
一連の報道のなか、気になる記事があった。テレビで取材も受けていたのでご覧になった方もいると思う。
御嶽山の頂上にいて全員助かった魔法瓶オバサングループが凄いwwww
http://alfalfalfa.com/archives/7554278.html
草生えてるんで不謹慎かもしれないが、このオバサン、THERMOSのことを「テルモス」と言うあたり、筋金入りと思われる。テレビで見たときも経験値も高そうなグループという印象を受けた。
このオバサングループは、他の人々が小屋に留まる判断をする中、噴石が落ち着いたところでタオルを濡らしてマスク替わりにして下山を敢行する。
結果的に小屋で待機した人々の多くも無事だったようだが、この判断力と行動力は確かに注目に値する。
その流れもあり、上記まとめ記事の中では、2009年に起きたトムラウシでの大遭難事件に触れてる人がいる。で、そのトムラウシの遭難記録に改めて目を通してみた。
トムラウシ山遭難事故の調査報告書より
http://matome.naver.jp/odai/2135280747482464801?page=1
センセーショナルな内容ということもあり、ダイジェストなのに読み応えが相当ある。そして、このまとめの中にも気になるキーワードがあった。「アビリーンのパラドックス」だ。
wikiの記事
http://ja.wikipedia.org/wiki/アビリーンのパラドックスアビリーン・パラドックスって知っていますか?
http://www.dentsu-razorfish.com/blog/post/blog12062701
wikiよりも、下の電通レイザーフィッシュのコラムのほうが読みやすいかもしれない。
集団が決断を迫られる瞬間、悪魔に魅入られるように間違った方向に進んでいってしまうというのは、山岳遭難のようなハードな状況でなくとも、日々の会社の仕事でも起こりうることだ。いや、ていうかしょっちゅう起きてるよコレ。俺の会社だけかもしらんけどw
アビリーンとは違うのかもだけど、声の大きい1人の意見に対して、周囲が反を唱える雰囲気が醸成されず、心のなかでは違うと思っていながら「誰も言わないからいっか」と流したりとかね。結果、最悪の方向に向かって舵が切られてしまう。ああ、俺の会社で(ry
なんだか違う話になってしまった気もするが、テルモスのオバちゃんグループは、少なくともアビリーンのパラドックスに陥ることはなかった。結果オーライなのかもしれないが、やはりそのバイタリティは賞賛に値すると思う。
自分の意見はしっかり言おうと、改めて肝に銘じたのでした。