簡単に結果を言うと、春イカは丸坊主であった。残念無念。
いろいろ反省点が多いが、代表的なのはこんなところか。
・キャストがショボい
・底が取れない
・シャクリが甘い

なんつっても、もっと遠くに飛ばさないとダメだ。Kちゃんいわく、とにかく投げ方。もっと強く、ビュッと振らないとダメっぽい。
オールドタイマーだからか、重り(この場合はエギ)の反動を活かして投げればいいんじゃないかと思ってたが、最近は竿も性能が上がってるから無茶めな振り方をしてもいいようだ。
エギは3.5号だと、だいたい3秒ちょいで1メートル沈む。なので水深が30メートルなら90秒、50メートルなら150秒だ。実際には波とかラインの影響も受けるのでもっとかかる。
「キャストしてから煙草一本吸う人もいますよ」とのことだが、なるほどである。
とはいえ、ベイル開けっ放しにすると波や風でどんどん持ってかれる。ある程度でベイルは起こして、糸ふけに注意しながら沈ませる必要があり、そのためにもできるだけ遠投したほうがいいってことなんだろうな。
あとシャクリね。これは意外と難しい。Kちゃんいわく「シャクった瞬間にロッドを持ってる手の中でちょっと遊ぶ感じですかねえ」だそうだ。

とにかくキャスト、底取り、シャクリがある程度どうにかなるまで現場でOJTであり、そりゃそんなド素人のエギに乗ってくるイカもいらっしゃらないわけでして。底取りをしくじって根がかりするなどトホホなデビューであった。
あと、なんといってもPEラインの取り回しは慣れないと難しい。必死こいてネットで調べて結び方も覚えたが、自宅ではちゃんと結べても、現場でとなるとなかなか同じようにはいかない。
合間にKちゃんに「これがおすすめです」という結び方を伝授してもらう。いろいろYouTube見たけどそんな結び方してる人いなかったなあ、と言うと我が意を得たりとニンマリしてたけど、最初からそれ、呑み屋で教えといてくれよw
それにしても、Kちゃんの頭がおかしいのは知っていたが、釣行を共にして改めて認識することになった。
いわく、沼津から伊豆東西、真鶴あたりまでの磯がぜんぶ頭に入っている
いわく、それは10年以上、仕事を放ったらかして通い詰めたから
いわく、もはやアオリイカは簡単に釣れて面白くない
いわく、釣っても食べない、食べるのは好きじゃない
完全なド変態である。
変態といえば、磯やる人がポイントに降りてくの、クレイジーだわ。ロッドとかタモ網とか持って、片手使えない状態なのに、ヤバそうなトラロープでズンズン行っちゃうの。もちろん確保なんてナシ。下降は両手フリー前提の懸垂下降、みたいな発想の山ヤからすると、まじで気が狂ってる。
「メジナとか石鯛とかやるガチな人は、さらにコマセ20キロとかクーラーに入れてます」っていうけど、そりゃ定期的に死人が出るって……。
今回、二泊三日での工程で、二日目は雨が降って温泉行ったりもしたから実際にエギを投げてた時間そのものは少ないんだけど、伊豆半島をぐるっと、何箇所も案内してくれた。ヤバい磯もあったけど、まあ概ね問題ないところのほうが多く、コッテリとガイドを堪能した。
なんも釣れなくても、海がとにかく美しい。マズメな夕暮れどき、タイミングを待ってる間とか、とにかく風景に見惚れた。山もいいけど、海もいいよなあ。

よく考えたらコレ、何十万とか出してもいいレベルのガイドだわ。どうにか釣らせようと色んなところ案内してくれて、マジ感謝である。かえってヘボくて、本当に申し訳ない。
そう告げると「さすが沢やってるだけあって磯の悪場も問題なさそうなんで、次はもっとエグいところ行きましょう!」だと。
そんなKちゃんは2キロオーバーの大物を釣り上げ、「一杯釣ったからもう投げません」と。
ズシッとしたお土産をいただき、春ラウンドは終わった。
