ヒルとマダニ

ヒルが嫌いだ。大嫌い。

見た目からして、あり得ない。ナメクジならまだマシだけど、ヒルはもう存在からして受け入れられない。

わかるかなぁ。やられてるのを発見したときの、あの気持ち。しかも一箇所やられてるとすると、たいてい他もやられてたりする。

プックリと膨らんだ、あの姿。どんだけ吸ってるんだよってくらい膨張してやがる。

あー、あ、あぁ……

そんな感じ。

ていうか吸われるだけならまだしも、ヒルジンかまされて血が止まらなくなるし、やられていることに気づかないってのも薄気味悪いったらない。


ヒル経験はそれほど多くはないが、思い出深いのは、20代の頃に仲間と出かけた四万温泉あたりの沢。

確かに、ところどころ温泉が噴出していたりだとか、ヒルの立場になってみりゃ、最高な場所ですよ。気温が高くて湿気も多い。

お湯が出てるところに沢の水を引いて、野天風呂だぜ!とかヒャッホイしてたら、仲間の体になんか付いてた。

もう阿鼻叫喚である。お互いの体中を、それこそナニの裏側までお互いに点検して、そんで何匹かぷっくりと膨らんだやつを見つけたりして。

自分もふくらはぎあたりに数匹引っ付いてた。あといやらしいことに時計のリストバンドの裏にもいて、時計を外してやっと気づくというね。ホントもう最悪。

文字通り、ほうほうの体で逃げ帰ったものだ。

その後、ふくらはぎを中心に妙な痒みが残ってしまい、かきむしって傷になり、それがまた広がってと、10年くらい苦しんだ。いまでも時折かゆみを感じて、薬の世話になることがある。


沢に行くにせよ北東北がメインになったというのも、ヒルがいないからという理由が少なからず。ただその代わり、盛夏の北東北はメジロアブの天国なんで、どっちがいいか的なハナシなんだけど。


チマタでは鹿や猪、猿なんかが増えちゃって、色々と問題になっている。それにつれて、ヒルが爆増。もはや丹沢、特に裏丹などはシッチャカメッチャカになってるらしいです。


やっかいなことに、ヒルだけじゃなくてマダニも増えてるという。

イカ釣り師匠のカモちゃん曰く、伊豆もマダニやヒルが多いとのことで、これまでやられなかったのはラッキーなだけなのかもしれない。

マダニにやられたことはないんだけど、イエダニとはちがって大きめ。気がついたときには頭を体にめりこませて幸せそうにしているらしい。そんなの見つけたら、ヒル同様発狂モノである。

しかもマダニは感染症というかウイルスなのか、詳しいことはググってほしいが生死に関わる案件らしくてですね。やられてから数週間以内にインフルエンザっぽくなったら医者に行け、とのことです。

あとマダニにやられたときに、無理にはがそうとすると体液が体内に逆流してくるおそれもあるってことで、下界に降りてから発見したのなら、医者に行って取ってもらうのがよいそうです。やれやれだぜ。


とりあえず6月に行く予定の北東北はいいとして、7月に予定している二口山塊あたりはヒルの報告も出ているようで、ちゃんと対策しなくちゃなあ、という感じです。

まず虫除け剤。これまでは、日本では認可されてないDEETほぼ100%のやつを使ってたんですが、これをイカリジン15%の市販品で試してみるつもり。

なんでもイカリジンは数年前に認可された忌避剤でヒルにも効くし、マダニにも効果ありってことで、果たしてどうか。


マダニピッカーと、ポイズンリムーバーも買いました。


昔はヒルは樹上にいて、上から降ってくるという話がまことしやかに囁かれていたわけだけど、どうやらそれはデマで、基本足元から這い上がってくるらしい。つま先まであるパンストを履くのがいいらしいので、ある程度厚みのあるヤツで武装するとしよう。50すぎのオッサン的には羞恥心などない。

上級者ともなると、ザックはシュリンゲとカラビナで樹に吊り下げるようにして、絶対地面には直接置かないらしい。なるほど。

いっぽうマダニは葉っぱの裏あたりに潜んでいるので、警戒範囲を広げる必要はあるが、基本長袖長ズボン、虫よけを衣服やザックにかけながら行けば、ある程度問題はなさそう。あとは虫除けを噴霧したタオルを首に巻くとかかな。


どうか何も起きませんように……。

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