そう、俺とオマエと大五郎。
じゃなくって、Jリーグも2024年シーズンが始まってもう3節が終了。
J1は例年にないダンゴレースだとか名古屋が暗黒だとか町田が安定の町田だとか話題には事欠かないが、そのあたりは追って書くとして、とにかくヴァンフォーレ甲府のACL挑戦についてなにか書いておかずにはいられない。
おもえば2022年の天皇杯。あれよあれよと勝ち進み、決勝もPKまでもつれながらも広島をうっかり(?)倒してしまい、クラブ初のタイトルだ!などと喜んでいた甲府の皆さん。ACL出場が決定したことでふと我に帰るわけです。
なにしろホームスタジアムがACL基準を満たしていなくて使えない。とりあえず新国立を抑えたはいいけれど、使用料に対しての集客だったりとか、相当苦労が予想され、ついには掟破りの(でもないけど)全Jサポに集結を呼びかけたのだ。
なんせACLは海外遠征前提だから、経費がかかる。せめてホーム開催で一定の利益を得ないとJ2地方チームにとっては死活問題ともなる。
こうして「#甲府にチカラを!」の一大キャンペーンが張られ、これに乗っかったのがJサポの皆さん。ワタクシも予選の1試合目と蔚山現代とのホーム試合には馳せ参じました。
推しチームのユニでいいから、いやむしろ推しチームのユニを着て甲府を応援しにきてくれよ!というメッセージを受け取ったサッカー好きな連中は、ヨッシャと膝を叩いてスタジアムへと乗り込んだわけです。
これねえ、こんだけ盛り上がったのはいくつか理由があると思っていて。
甲府がJ2カテゴリーだということ。
ホーム開催ができなかったこと。
チームカラー的にアンチ勢が皆無だったこと。
マスコットのヴァンくんがHENTAIなこと。
町田みたいな太いスポンサーがいたならスルーした人は多かったと思うし、新国立みたいな立地の良さだから現地に気軽に行けたわけだし、清水磐田とか、水戸栃木とか因縁とは皆無だし、ましてや浦和みたいな全方位で(ゲフンゲフン
とにかく奇跡的なことが積み重なってJ1からJ3まで、なんならJFLのユニ着た人も甲府の応援に駆けつけたのである。これは人徳ならぬチーム徳というもの。甲府サポの皆さんは本当にチームを誇りに感じていいと思います!
ACLは、麻薬だ。
その先に世界がある。レアルやマンチェやパリがいる。そのとっかかりに足をかけるというロマンがどれほど重いものか。
正直うらやましさが9割、日本代表としての甲府を応援する気持ちが1割。自分はそんな感じでチケットを買って現地で大いに楽しんだ。
そう。うらやましさが9割なのである。いいなあ。この大舞台に臨むチームのサポって、きっとすっげえシアワセなんだろうなあ。
いつか自分の推しチームがACLに出るようなことになったら、海外の試合も行っちゃうよなあ。
ノックアウトステージのアウェイで韓国のチャンピオンチームである蔚山現代(GKはじめ代表選手もワンサカいる)に0-3と痛い敗戦を喫して迎えた国立での2ndレグ。次に進むには4点差を付けての勝利が必要だったが、結果は1-2。敗退となったが、終盤にサンペーのヘッドで得点が決まったときはスタンドが揺れたね。
個人的にはジュビロにも在籍していたアダイウトンとラッソことファビアン・ゴンザレスが頑張っている姿を見られただけで感無量だった。
甲府の夢は終わった。だが、この夢はみんなが見ることができる。浦和や横浜や川崎など常連チームのサポにとっても同じだ。唯一勝ち残っている横浜には、とにかく行けるところまで行ってほしいし、なんならオイルマネーで潤う中東チームとの決戦にも勝って、CWCを目指してほしい。
世界と繋がっている。それだけで夢がある。ロマンがあるのだ。
本来ならここで終わってもいいんだけど、蛇足っぽく。
甲府のアジア16強という結果は、それだけにフォーカスすればじつに誇らしく、素晴らしいものだと思うのだが、当事者としての甲府だけでなく、Jリーグ全体の価値向上という側面からも計り知れないものがある。
2部リーグ所属チームが過去ACLに出たことは何度かあるそうだが、これほどまでの結果とプレゼンスを発揮したチームはなかったのではないか。
今年からJ1もJ2もそれぞれ20チームとなったが、外国人選手の獲得でメリットがあったり、ジュビロの後藤くんのようにJ2からヨーロッパへと移籍する選手もどんどん増えていくのではないかと思う。
重ね重ね、ホントに大したモンだよVFK!
