川崎で映画を見て、浪花ひとくち餃子「餃々(チャオチャオ)」で各種餃子をビールで流し込む。いいなぁコレ。近所に欲しい店だわ。安いし。それにしても最近は、川崎で遊ぶことが多いなぁ。
『ニュースの天才』(2004年 ビリー・レイ監督)
1914年に創刊され、唯一、大統領専用機「AirForce One」に設置されているという老舗の政治雑誌、「The New Republic」。そしてその編集部で働く新進気鋭の記者、スティーブン・グラス。若干25歳の彼は、独特なセンスと切り口でさまざまな記事を執筆し、編集部内でも評価の高いバリバリのヤリ手である。
だがある日、「Hack Heaven」という記事にライバル出版社のネットマガジンが反応する。ある子供のハッカーが大企業を恐喝し、まんまと報酬を得ていたとする内容だが、ライバル社としては「なぜウチが知らないような記事を?」というわけだ。そこで調査を進めると……。
「真実を伝える」ことは、実は途方もなく難しい。NHKのニュースだから真実だというわけではない。言葉の使い方、ニュアンスの伝え方、話の順番、そして網羅性。意図的にそうしようと思えば、ニュースというものはいかようにもその姿を変えることができる。
例えば先の新潟中越地震。そりゃ被災者は困ってる。これから雪も降るし、エコノミークラス症候群で亡くなる人さえいる。震災のドタバタで暗躍する裏稼業の連中。罹災証明を受けられないがために現場を離れられない人たち。偏った救援物資。そして窓口だけでいくつあるのかわからなくなるような義捐金の受付。
これらを報じる記事は、あくまでも断片でしかない。受け手は、断片を集めることでしか本質に迫れないのだろうか。そして「真実を伝える」ことは、実は途方もなく難しいくせに、「作る」のは、実はとても簡単なんである。大なり小なり、日々のニュースはまさに作られている。
史実に基づいて制作されたというこの映画は、いろんな意味で身につまされる。この1年でネットの世界はブログを中心に大きく変貌を遂げたわけだけど、その片隅でこんなこと書いてる人間でさえそうなんだから、マスコミ関係者は必見ではないか(笑)。
個人的には、アメリカにおける雑誌編集部の描写がけっこう面白かった。一般スタッフでも個室あるのね〜とか、そういうレベルで。あと、会議なんかの仕切り方もいいねぇ。
年末公開映画の中では地味なのは否めないが、決して後味は悪くない。むしろ、こういうネタなのに最後まで緊張感を持って物語が進んでいくのは、なかなか爽快だった。
う〜ん、なかなか「ハウル」に足が向かないなぁ……。