Goopingで個人輸入してみた

今夏の山行に備え、ちょっとした個人輸入をしてみた。その記録。

買ったのは、ザック。ここ数年は秀山荘の沢登用ザックを使用していたが、どうにも体に合わない。最近のザックはいろいろ高機能になっており、特にBlackdiamondの“エルゴアクティブサスペンション”ってのがよさげであり、万年腰痛持ちにはたまらなく魅力的に思えたのだ。

↑こんなの。

とあるブログでは、この機能について「背負い心地は、初めて振り子特急「しなの」に乗ったときに感じた、乗り物酔いしそうな感覚とそっくりです」などと紹介されており、期待はMAXである。

「マーキュリー」という最新モデルは、前面に大きなファスナーがあったり、2気室だったりと、一般的な登山における流行を取り入れたデザインや機構が目に付く。そのぶん、2.14kgとやや重い。

「インフィニティ」というひとつ前の世代だと、エルゴアクティブ搭載で、なおかつ昔ながらのシンプルなトップローディング式。1.74kgと軽い。その差400gは、非常に大きい。

ところが、この前の世代のモデルは日本のカタログからはすでに消えていた。いろんなネットショップも調査したが、すべて在庫ナシ。

海外のアウトドア系通販ショップだと僅かながら在庫はあるのだが、ことごとく日本へのシッピングはNGとなっている。Amazon.comでも同様。これは、メーカーと日本の代理店間で結ばれたリージョン規制によるものだ。契約上のことなので、どうしようもない。

こりゃ、多少重かろうと最新モデルを買うしかないかと諦めかけていたところ、ふと個人輸入を思い立った次第。

いまどきは、こうした個人輸入をサポートしてくれるサービスがけっこうあるのですね。調査の結果、比較的クレームや事故が少なそうな、Goopingというサイトを利用することにした。

流れとしては、まずGoopingに会員登録(無料)。Amazon.comで品物を購入し(もちろんドットコムのほうのアカウントは必要)、Goopingに指定された住所に配送する。Amazon.comでの決済は、もちろん自分のクレカだ。つまり、品物自体はあくまでも日本のカードで決済し、配送先をいったん米国内とするわけ。

品物がGoopingの倉庫に配達されると連絡が来て、手数料その他を提示される。支払いが完了すると、Goopingの倉庫から日本へと出荷される仕組みだ。

Amazonで注文をしたのが7/13で、Gooping倉庫には7/15に到着。その後、支払い処理をし、7/17にLAから日本に向けて出発。通関を経て、7/24には自宅に届いた。

関税として1200円が追加課税され、その代引き手数料として515円、計1715円が追加でかかった。

以下、明細。

<Amazon.com>
Item(s) Subtotal: JPY 23,100
Shipping & Handling: JPY 1,758
Total for This Shipment: JPY 24,858

<Gooping手数料>
保険料:400円
国際送料:5,131円
転送手数料:1,280円
注文合計:6,811円

<その他>
関税:1,715円

総計:33,379円

AmazonからGooping倉庫、あとGooping倉庫から日本へと、それぞれかかった配送料は、もっと遅くてもよければ安く上げることもできたが、まあこんなもの。アベノミクスが炸裂する前であれば、円高でもっとお得だったかも。

最新モデルの「マーキュリー」は日本で普通に買えば25000円くらいなので、第三者的にはアホっぽい買い物になってしまったが、内外価格差が大きいブランド物なんかは、けっこう個人輸入の需要が高いみたいですね。

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届いた品物も問題ナシ。ストラップとか、ウエストベルトの位置を調整して準備万端。あ、右上に写ってるのはムスメ用のおまるです。

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ウエストベルトが中央を軸に回転する。果たしてこれで、腰への負担が和らぎますかどうか。

これで今年の装備もすべて揃ったし、あとは本番を待つだけ。今年は例年にない大所帯だし、ヒジョーに楽しみだ。おっと、ザックにはマッキー極太で名前を書いておくのを忘れないようにしなきゃ。

さらば吉田屋

府中の吉田屋については、過去何度かこのblogでも書いたことがある。

  • 吉田屋@府中〜大衆食堂ここにあり
  • かき氷
  • doggie days
  • 予想していたことではあったが、府中駅南口の再開発にともない、ついにこの店も閉店してしまうことになった。

    これまでも、店頭にそれらしきチラシが出ていないかどうか、前を通るたびに気にしていたのだが、かき氷を食べようと入ったところ、番台のおばちゃんが悲しそうな顔をして「今年は氷、やってないんですよ…」とおっしゃる。その番台横に、今月の23日に店を畳むと書いてあったのだ。それ以上言葉が出ず、店を後にしたのが先週のこと。

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    最後の週末。親子3人で颯爽と吉田屋に。ちょうど20日で、大国魂神社では「すもも祭」も開催されていたので混むかな〜と思ったが、運良くテーブルが空いていた。

    ビールと、ラーメンにカツ丼を一人で食らう。カミさんは冷やし中華。

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    閉店のことを知ってか知らずか、後から後から客がやって来る。

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    給仕のおばちゃん連も、相変わらず元気に働いている。

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    隣のテーブルには、お婆ちゃんにお母さんに、小学生くらいの娘2人というグループが座った。

    まずジュース(キリンレモンとバヤリース)が運ばれ、嬉しそうに口をつける娘たち。そのうちタンメンがひとつ。さらにチャーシューメンがふたつ。みっつの麺を、取り皿で分けあいながら、楽しそうに食べていた。

    姉と妹が、取り分けられた麺の量が少ないとゴネる。お婆ちゃんがニコニコしながら、自分の丼からそれぞれによそってあげる。なおも私のほうが少ない、などと文句をつける子供をたしなめる母親。

    この時代に、なんと素晴らしきレトロな風景かと落涙を堪えるのが精一杯である。

    再開発後、果たして吉田屋が府中で復活するかどうかは、告知文にあるとおり未定だろうし、部外者にはわからない。

    ただ、キレイな建物の一角、ファミレスやファストフードな飲食店に混じって、吉田屋みたいなコンセプトの店があるというのは、ミスマッチっぽいけど何だか良い風景のような気もするのだ。

    長い間の営業、おつかれさまでした。いつかまた、あの昔ながらのかき氷を食べられる日を夢見て。

    山葵の国の人だもの

    西のはずれとはいえ、静岡県民として育った自分にとって山葵漬けは無くてはならない存在。東京に出てきてからも、定期的に実家から山葵漬けや山葵の茎の三杯酢漬けなどを取り寄せていたほどデス。

    それがゆえに、一般的なスーパーで買えるようなものでは満足できないというか、そもそも裏面のラベルに記載されている長ったらしい添加物の一覧を見るだけでゲンナリしてしまうのですよねぇ。実際に食べてみても、わざとらしい辛さばかりが目立って、香りが薄かったり、そもそも日持ちがしすぎるところがアヤシイというか。

    先月、じつは修善寺に行っておったのですが、天城峠手前のところに道の駅ができていて、「わさびの里」っていうもんだから寄ってみたんですよ。

    な〜んか観光客相手な匂いがほんのり香りつつ、冷やかしに寄ってみたら、これがなかなかどうして、とっても真っ当な山葵漬けを作ってらっしゃる。当たり前のように合成料・保存料等は無添加。

    特に感動したのがコチラ。ネーミングこそモヤモヤした感じではありますが、山葵の上芽(根茎の横に出てきた芽のことだそうです)の三杯酢漬けってことで独特な食感。もちろん山葵のパンチやキレも上々で、たいへん美味しく頂いております。とにかく日本酒が止まらない。

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    辛さで泣くかというとそこまでではない気がするけれど、もうすぐ無くなっちゃいそうなところで泣けてきます。あ、カミサンは普通に泣いてますが。

    ちなみに、普通の山葵漬けも買いました。ご飯はもちろん、イカ刺しなんかにちょこんと載せて、海苔で巻いて食ったりすると最高ッス。

    天城方面に行く機会がある方は、ぜひおみやげにどうぞ。ちなみに通販サイトはないようだけど、「天城わさびの里」のページによると、地方発送は可能とのことです。