地元の天丼屋

故郷の浜松には、地元ではちょっと知られた天ぷら屋、ていうか天丼屋がある。天錦(てんきん)という店で、天丼の味そのものも旨いのだが、親父がタネを揚げるとき指を天ぷら油に突っ込むパフォーマンスがあったりで、色んな意味で楽しめる店なのだ。

浜松祭りの前日、街中のミニシアターで映画を見ようと思い立ち出かけた。その前の腹ごしらえに数十年ぶりに天錦で天丼喰おう!と立ち寄ってみた。

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追憶のチャーシューメン

初めて一人で飲食店に入り、注文をして会計までしたときのことを覚えているだろうか。

私の場合、それはおそらく小学生高学年の頃。場所は近所の蕎麦屋で、小遣い銭を握りしめて食べた「かけそば」だった。

実を言えばその蕎麦屋の娘さんは同じ小学校の同学年だったりもして(仲が良かったわけじゃないけど)、同じ町内ということもあってか心理的ハードルはそのぶん低かったものの、店頭のサンプルをを食い入るように見て金額を確かめて、恐る恐る中に入りビクビクしながら注文をした。それが、最も安価であったかけそばで、おそらく当時は200円前後だったのではないかと思う。


緊張のせいだろう、味はよく分からず。とにかく一心不乱に食べ、手汗でベトベトになった小銭を差し出して逃げるように店を出た。

そんな思い出がありながらも、こちらの蕎麦屋で蕎麦をいただいたことはほとんどない。ヘタをすると、このときのかけそばが唯一かもしれない。

なぜなら、ラーメンがとても美味い蕎麦屋だったからだ(またラーメンの話ですみません)。

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味を守ることの難しさ

高校生の頃、友人に「うまいラーメン屋がある」と連れて行ってもらった。いまも有楽街にある「かに道楽」の向かいの、ちょっとコ汚い店構えが印象的だった。

それが「みやひろ」との出会い。

浜松での青春時代は、カレーといえばボンベイ、ラーメンなら断然、みやひろだった。ちなみにボンベイについては過去も何度か書いているのだが、実はみやひろについてのエントリは皆無。そこには、ちょっとした歴史的経緯も影響している。

ああ、あのカレーをもう一度でいいから食いたい…
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ヤマハの隣にスズキあり

ヤマハスタジアムに行く経路としては、近年では「御厨」というJRの駅ができたこともあり、東海道線で御厨で下車して歩く、というのが定番になりつつある。

その道すがらは、ヤマハ発動機の工場群を抜けていく。このへん一帯はヤマ発関係の施設がいっぱいあって、ヤマハスタジアム自体も、もともとはヤマ発のグラウンドだったわけだしね。

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