Comfortably Numb

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なんか体調が悪いなーと思い、酒も控えておったのですが、熱が出始めてそのまま延々と一週間。38度〜40度くらいをいったりきたりで、これはインフルエンザではないかと医者に行くも反応は陰性。

聞くところによるとインフルエンザってのは発症してからしばらく経たないと検査でひっかからないとかいう話もあるのですが、ほぼ寝たきりで一週間。家人も熱を出して、二人してゼリーやらプリンやらでカロリーを維持しつつ、アイスノンを奪い合い、世間様とは隔離された状態でしばらく過ごしました。

折しも冬季五輪やらがテレビを賑わしておったようですが、とてもそんな気分ではなく、久しぶりにひどい寝込み方をしてしまいました。

年度末のこの時期、一週間も臥せっておりますと、社会復帰したらしたでとんでもなく仕事が溜まってしまいます。

ヨボヨボと出社すると、文字通り机の上には山積みになった書類の山。よくマンガとかで見かけますが、まさにあーいう状態ってのはリアルで起こりうるものなのだなと、ひとつ勉強になりました。

ようやく、ペースが落ち着いてきたところ。ホッと一息であります。

いろいろblogに書こうと思ってたネタはあったのですが、短くまとめます。

The Crimson Jazz Trioがすばらしい。今更気づいたんだけど、この一週間で50回以上聴いてる。宮殿の40周年記念大BOXを買うべきか買わざるべきか、ちゃんと再生できるハードウェアはないんだけど……。

小林まことの長谷川伸原作連載がようやくイブニングで始まった。瞼の母かと思ったら、なんと沓掛時次郎じゃありませんか。再びの入魂仕事に大きく期待。折しも、藤田まこと逝去。「当たりマエダのクラッカー」はリアルタイムではないけれど、子供の頃、必殺シリーズはいつも楽しみにしてた。合掌。

この世界に愛と平和の歌を

忌野清志郎の『Oh! Radio』、買ってきました。

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大阪のラジオ局FM802の春のキャンペーンソング。ギター、ベース、ドラム、ハープ、歌、すべてを自らプレイしたもの。擁するにスタジオデモなんだけど、結果的にはこれが遺作に。カップリングは、「激しい雨」。こちらもスタジオテイクだが、歌詞の内容的にも、これ以上ない構成でしょう。

アマゾンのレビューで書いてる人もいたけれど、最後のフレーズが「OHラジオ 聴かせておくれ、この世界に愛と平和の歌を」である。最後の最後までこの人は本当にまったく……。

多摩蘭坂まで

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道行く人が何人か、立ち止まって佇んでいる。花を手向ける人もいれば、寄せ書きやノートに、じっと見入る人もいる。天気が崩れるという予報があったせいか、傘やクーラーボックスも設置されていた。

『多摩蘭坂』は、まだミュージシャンとして成功には至っていない、不遇の時代のことを歌ったものだという。

夜、ひとりぼっちで部屋にいて、言いようのない不安感に襲われる。かつて若者だった人ならば誰だって、そんな記憶はあるはずだ。だからいまも、心にしみる。

そしてここにも

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知人より届いた写メ。

日に日に花や手紙、ノートへの書き込みが増えていくそうだ。

週末あたりに散歩がてら行こっかな。国立市中3-1経由で。

夜に腰かけてた 中途半端な夢は
電話のベルで 醒まされた
無口になったぼくは ふさわしく暮してる
言い忘れたこと あるけれど

多摩蘭坂を登り切る 手前の坂の
途中の家を借りて 住んでる

ちなみに京王バスがいい仕事をしていて、ここのバス停の名前は正式名称(?)の「たまらん坂」ではなくって「多摩蘭坂」なんだよね(府中発国立行き、府中病院経由の路線)。

たまらん坂で多摩蘭坂を歌う忌野さん↓

Memphis,TN

GWの浮かれ気分をどん底にまで突き落としてくれた、あのニュース。だけど、いつまでもイジイジしてはいられないぜ!

もうね、おかげでこの連休中はずうっとこの曲を聴いてた。RC時代を通しても、じつはいちばん好きな曲かもしれない。1992年に、ソロ名義で出した『Memphis』っていうアルバムのラスト。『MTN』。

僕は歌を書くのさ
Memphisの街の 名誉市民の僕だから
信じがたい事だろ baby 本当の話さ
Otisの街で 今日も汗をかくのさ

MTN/Kiyoshiro Imawano & Stephen Lee Cropper

タイトルのMTNとは、Memphis, Tennesseeの略なんだそうだ。

確かに信じがたいことだけど(笑)、なぜかMemphisの名誉市民になった忌野清志郎が、その思いをストレートに表現した曲。バックはもちろん、Booker T. & the M.G.’sという、笑っちゃうくらいR&Bな曲。FA FA FA FA〜♪ってのが、オーティスばりにイケてる曲。そして、とてもとてもハッピーな気分になれる曲だ。

ひょっとしたら、スタジオ盤よりも、MG’sを従えた日本ツアーのLive盤のほうがお勧めかも。トランジスタ・ラジオとかDock of the Bayとかカバー満載で相当貴重だし、なにしろ、ノリがものすごくよいからね。

 

iTSで試聴するにはこちら(オートプレイにしてあります)
iTunes Storeで『Memphis』の『MTN』
iTunes Storeで『Have Mercy』の『MTN』

中学生の頃、はじめて組んだバンドの、数少ないレパートリーには、雨上がりとサマーツアーがあった。

ああああああ、この人には本当に何度も何度も、いい気分にさせてもらったんだなあ〜。改めて、じーんと実感。

もしも君が ここで落ち込んでいたら
僕が力になれるさ 約束するよ
君のためなら

Hey,元気を出せよ

『マンマ・ミーア』を観てきた

怖いものみたさ? いやいや、なんというか、あんまり頭を使わなずに、気楽な気分で映画を見たいときもあるじゃないですか。

祝日の午後、最前列までギッチリ埋まった超満員のハコでした。客層もオトナの女性が多い感じで、プロモーションの効果もしっかり出てたかな。

ミュージカル映画といえば個人的にココロに残るのは『ダンサー・イン・ザ・ダーク』なわけですが、もちろん内容はまったくの対極。あたりまえか。原作のミュージカルは未見ですが、話のスジとしては、TVCFがすべてを語ってくれている。父親候補の3人目の展開が、個人的にはツボった(笑)。

それにしても、あー、ABBAはやっぱり素晴らしい。Dancing Queenなんかは映画とは別に脳内であのビデオが再生されてたし、CHIQUITITAのメロディーが流れると、無条件で涙腺がゆるくなる。とにかく出る曲出る曲、みんな知ってるかつ名曲ばかりだから、それだけでも楽しいですね。


↑やっぱ、このアルバムはいいよね!

あと、ABBAの曲の歌詞って、すげーわかりやすいのね。もちろん映画版としてオリジナルじゃないところは多いんだけど、なんというか、メロディーと歌詞とが、そんなにトリッキーじゃないというか。

そんなことを感じつつ楽しんでたわけですが、いっぽうで、最近読んだ、ネット界隈で特に話題になった本のことが終始頭から離れなかった。その件については、また後日。

ムーンライダーズ 『アマチュアアカデミー』再発によせて

年末進行まっさかりなくせに、スケジュール表は忘年会でギッシリ。今週中にどこまで仕事を片づけられるかが、シアワセな年末年始を迎えるカギとなるだろう……なんて思ってる人、日本中でいっぱいいそうだなぁ。

こんなときは、音楽でも鳴らしてシコシコ働くに限るわけで。

ムーンライダーズ 『Amateur Academy(アマチュアアカデミー) ~20th Anniversary Edition~』

時代を先取りしすぎた、なんて言葉は陳腐だが、実際彼らはこのアルバムの前々作『マニア・マニエラ』が、あまりにも先鋭的すぎるとレコード会社に判断され、お蔵入りした前科があった。そんないざこざの後、レーベルも移籍して心機一転なタイミングでリリースされたのが、この『アマチュアアカデミー』だった。

だが、やはり当時(1984年)の日本では幅広い理解を得られず。絶望した(?)メンバーたちは、次作で楽曲のすべてが個人制作、ボーカルのみ鈴木慶一で共通という超個人的異色アルバム、『アニマル・インデックス』を産み落とすことになる。

かなり気合いが入っていたであろう『アマチュアアカデミー』のセールス失敗によって、いちリスナーとして見ていても、バンドは一時ギクシャクしたものになった気がした。実際、各自ソロ活動やプロデュース業にさらに熱心になったんじゃなかったかな(うろ覚え)。

今回出た20周年記念盤は2枚組の構成。Disc1はオリジナルのリマスターだ。Disc2は特典系で全7曲。BLDG(英語バージョン)、Goap(ライブ)、SEX(ライブ)、NO/OH(ライブ)、MIJ(シングルバージョン)、GYM(シングルバージョン)、HappyBirthday(完全未発表)が収録されている。この時期は慶一さんの喉もまだ若く、ライブでのクォリティーも高かったなぁ(最近は……)。

おそらく、ムーンライダーズのファンで投票をしても三本の指に入るであろうこの名アルバムが、長らく絶盤だったというのも信じがたい。オリジナル音源のCDは持ってたんだけど、特別版ってことで購入。改めて聴くと、今だからこそココロに刺さる言葉とメロディーだったりもする。

これまた陳腐かつ平板だが、ようやく時代が追いついたのか……って、ちがうな。時代はきっと、この不良中年バンドには永遠に追いつけないに違いない。そういや、新作がそろそろ出るとかいう噂もあるけど、どうなってるんだろう?

はちみつぱい 『センチメンタル通り』

ムーンライダーズというバンドの音に初めて触れたのは、高校生の頃……かな。たしか、懐かしきレンタルレコード(You & Iっていうチェーンね、これって全国展開してたのかな?)で借りた『Amateur Academy(アマチュアアカデミー)』という名盤。ガツンとやられて、それ以来ずーっと毒され続けている。

ムーンライダーズのどこがいいのかと言われると、答えに窮する。まったく、どこがいいんだろう(笑)。ボーカルの慶一さんは……ムチャクチャ歌がうまいわけでもないし、実際、このバンドが日本の音楽シーンで「売れた」ことなど、一度たりともないんじゃなかろうか。それこそ、トレンディードラマの主題歌でも手がければよかったのに。

曲がいいとか言っても、すこぶる平板なんだけど、ただ、彼らを語るうえでいくつかのキーワードはある。内省的であり、時にエキセントリックで退廃的、度肝を抜かれることもしばしば。「やられたなぁ」という爽快な敗北感を、何度も味わうことができるのが麻薬的なんだろうと、軽く自己分析。まぁ、あくまでも個人的な見解なんでこの程度で。

んで、そのムーンライダーズの前身バンド、はちみつぱい 『センチメンタル通り』を、ムーンライダーズ歴20年にして、初めて買った。

とにかく、音がいいです。これはビックリ。オリジナル音源を24bitリマスターしたってことなんだけど、この時代の音としては、ビックリするくらいクリアで迫力がある。アコギの音なんて、とても30年以上前の作品とは思えないほど。AACにエンコードしてもそれはハッキリしていて、時代的に同じ頃の、はっぴいえんど作品(リマスターされてないやつ)などと比べると特に明確だわ。

内容ですか? 少なくともここ数日、自分のiPodはこのアルバムばかり繰り返し再生してる。クドクドとは申しませんが1曲目の『塀の上で』だけで、もう金を払う価値はあったと確信したくらい。今頃になるまで聴かなかった自分を恥じ入りましたよ、えぇ。

思えば、軽薄な音楽を忌み嫌うようになって(軽快な音楽は好きですけど)、自分の人生は軸がちょっとずつズレてきたような気がする。そのきっかけとなったひとつのバンドがムーンライダーズであるのは間違いないわけで、死ぬまで頑張ってほしい。本人たちにはそんなつもりはないんだろうけど、日本の音楽シーンをアジテートし続けてほしいのでありますよ。

いよいよ始まる!

日経の得意技(笑)、スッパ抜きで報道されていたようだが、いよいよ日本でもiTunes MusicStoreが始まる。来年の3月からを予定。

このシステムについては、すでにアメリカで体験済みなんだけど、非常にヤバイ。特にワタクシのような性格だと、ブラウズしてるうちに「あれもこれも」となってしまい、気が付いたら100ドル単位でガンガン買ってしまいそうになる。

「iMix」っていう、他人が作ったプレイリストみたいなもんがあるんだけど、これは更にヤバイ。例えば、デヴィッド・ボウイのカバーだけを集めたiMixなんてのとか、思わず「buy all」しちまいそうになります。

自分にとってスペシャルなアーティストの場合は、おそらくCDを購入することになると思う。だが問題は、「CDを買うほどでもないけど欲しい曲」が、思いのほか多いということ。今さらのように、Jackson5だとかSimplyRedだとかTOTOだとか…….あ、あとCultureClubなんてのも買ってたりします。思い入れのあるアーティストであっても、いわゆるExclusive、つまり限定チューンがあったりするしなぁ。U2の「Stuck in the moment」のアコースティックバージョンとかさ。まずいなぁ。

日本で始まったら、真っ先に買いそうなのは、アグネス・チャンの「ひなげしの花」とか太田裕美「木綿のハンカチーフ」とか、その手の曲かなあ。オザキも欲しいなあ。豊じゃなくて紀代彦のほうね。

夜更けにはQUEENのライブを

QUEEN On Fire at the Bowl Import CD
QUEEN On Fire at the Bowl DVD

QUEENについては、悔しい思い出がある。
高校生の頃に来日したのだが、名古屋までの往復交通費とチケット代(たしか5000円だったかな)がどうしても捻出できず、泣く泣く諦めたのだ。
その後フレディが死んでしまい、とうとう生のQUEENを見るチャンスは永遠に失われてしまった。
今にして思うと、親の財布を盗んででも行くべきであった。無念…..

で、巷で話題の、QUEENのライブである。
1982年、ちょうど「HotSpace」を出したあたりのステージで、CDとDVDが出るというのでどっちも購入(CDは国内版だと極悪CCCDなので、輸入盤でどうぞ)。

当時、リアルタイムでQUEENを追っていた人の多くは、「HotSpace」というアルバムに対して低い評価を与えていたように思う。たぶん、Body Languageとか、あの手のサウンドが抵抗あったんだろうねぇ。でも、Cool Catとか、けっこう好きですヨあたしゃ。

で、このライブで最もぶったまげたのは、「Staying Power」ね。出だしのリフがあるじゃないですか。デッデデデデッデ♪ってやつ。あれが、安っぽいシンセ音じゃなくて、ブライアン・メイがギターでやってるんですよ。しかも、かなりのスピード感。最初っからこのアレンジだったら、当時の売り上げも変わってただろうなあ。

CDはフツーに満足したんだけれど、DVDのほうは、夜中に見てたら不覚にも涙がツーッと。やっぱり飛んだり跳ねたりしてる映像があると、非常に感慨深いですなあ。おまけで来日公演の模様(@西武球場)も収録されてるしなあ。きっとこれって、高校生のときのツアーなんだろうなあ…..。