晩秋の等々力渓谷

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休日に、等々力渓谷に行ってきました。ココは初めてなんだけど、けっこう賑わってたなー。なんか老人会っぽい団体がいて、すれ違いできないような狭いところをヨボヨボ歩いてるもんだから、焦って落ちちゃわないかと見ててハラハラした。

等々力駅を下りると、すぐ渓谷の入り口なのね。そこからテクテク歩いて、最終的に等々力不動尊に突き上げる。ちょうど御護摩の時間で、しかも料金等は一切不要というので、せっかくだからとありがたく本殿に上がらせていただいた。

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クライマックスでは、天井を焦がさんばかりの炎が上がる。んー、なんかご利益があるとエエのぅ。

来週は大根炊きがあるらしい。等々力不動尊では、土日祝日はいつも無料で御護摩焚きを行っているそうです。14時から。なんか珍しいよね。

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すっかり日が短くなったものよ。

小林まこと版『沓掛時次郎』

長谷川伸の作品は、もっと評価されてもいいんじゃないかと昔から思っています。

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ともあれ、『関の弥太っぺ』に続き、小林まことがイブニングで連載していた『沓掛時次郎』の単行本が出ました。本誌での最終回では、菅原文太と対談なんぞしてはしゃいでおりましたが、それも収録されています。

ある程度連載を追ってはいたもののヌケもあったりして、通して読むとやっぱイイなぁ〜。因果あり、手にかけてしまった男の妻子をその後も見守る時次郎。義理と人情ってのは、やっぱこーいうものですよ、ええ。流れそうになる涙を必死に堪えること数多。

ストーリーの良さはもちろんですが、この作品の価値を高めているのは、そこだけに拠るものではないですね。やはり構成力、演出力が素晴らしい。弥太っぺもそうだったけれど、小林まことというマンガ家の表現力には凄まじいものがあることを再発見。子供の頃に読んだ『一二の三四郎』とかのバタバタなイメージが強かったけど、まさに円熟の極み。

夫を殺した相手、いっぽう殺した男の女房、この2人の絶妙な距離感がたまりません。物語終盤の、最も盛り上がる部分でのやり取りは、凡百の愛の語らいなぞ簡単に吹っ飛ぶ出来。このへんの、作者なりの消化の仕方っていうのが、映画とはまた違った味わいです。市川雷蔵版しか知らないけれど……(あのラストは良かったにゃ〜)。

あと、子役の太郎吉。自閉症児として描かれており、その騒々しさは連載で読んでいた頃は浮き気味、スベり気味かなあ……とも危惧しておりました。ところが通して読むと、なるほど必然性がある。むしろ作品の芯と言ってもいい。

作者自身、最終回が掲載されたイブニングの作者コメントで、実子が自閉症であったことを打ち明けてらっしゃるが、ちょっと気になって調べてみたら、この太郎吉は『格闘探偵団〜走れ!タッ君』という作品のタッ君なんだね。取り寄せてみようっと。

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なお、例によってシリーズ全体の伏線もぬかりありません。次回連載作は『一本刀土俵入』だそうで、読者をじらしつつ、この大いなる試みは続くようです。

サソリザという名の酒場

「蠍座の女」のイメージがあるからか、蠍座って12星座の中で最も幸薄そうなイメージがありますよね。

え、ない?

全然関係ないけど、近所のスナックにこんなのがあります。全部カタカナにしたことによる語感のよさ、そして書体が個人的にツボ。センスあるなあ。

こんどベロベロに酔っぱらったときにでも……いや歌い放題とかそっち系はちょっと……でも気になる……。

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武蔵野の秋

東京近郊でも、紅葉が盛りになってきました。この時分、ピークなのは高尾山なんだけど、近寄るだけでも自殺行為。

ここはいっちょ百草園だろ! と急遽思い立ち、テクテクと行って参りました。

京王線の特急が停まる駅・聖蹟桜ヶ丘の次が百草園駅なのですが、改札を出て1分も歩くと、すぐに鬱蒼とした山道に。なんと素晴らしい。

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念のため付け加えると、百草園駅の南口を出て横断歩道を渡ったら左に行くとすぐ、ゴツイ階段のある大宮神社が見えます。鳥居の手前で右に入ればOK。10分か15分ほど武蔵野の森の中を延々歩くと、百草園の正面に飛び出します。七生丘陵散策路っていうらしい。

百草園へは、道案内とかのルート通りに行くと普通の舗装路を延々歩かされるので、こっちの散策路のほうが断然おすすめ。駅からほんの少し歩くだけで、意外と高濃度な武蔵野を楽しめます。

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百草園はこじんまりとしているけれど、いいところですた。ちょうど大正琴の催しなんぞがあり、歌謡曲のオンパレードには閉口したが、空気も澄んでたので、都心の高層ビルやスカイツリーもよく見えた。もみじもバッチリ。

帰路は聖蹟桜ヶ丘まで歩く。次は多摩丘陵あたりに足を伸ばしてみようっと。

3年目に突入

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仕事を適当に切り上げて、赤坂氷川神社へ。もうちょっと普通の日に結婚すりゃあよかったなあと後悔。ところが時間が遅すぎて、予想どおり門が閉まっていた。むー。

門前で軽く手を合わせ、向かうは六本木の中国飯店。もちろん、今夜は上海蟹です。

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んー。満足。たまにはこんな贅沢もよかろう。例によってココは作業台みたいなのがあって、スタッフ総出で蟹の身をほじくりだしてくれるのがウレシイ。

なお蟹の身はオスメスそれぞれ違った味わいがあって、この時期は「どっちもおいしいヨ」とのことでした。ちなみにミソを大正海老と炒めてくれたヤツが最高に美味い。それと、老酒漬けは絶対に外せないのです。

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親が子供にしてあげられること

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鴎外か漱石、どちらかといえば鴎外派なのですが、世田谷文学館で面白そうな催しがあったので、トコトコ出かけてきました。「森鴎外と娘たち」展。

長女に茉莉、次女に杏奴と名付けてしまう林太郎さん。よく知られている話ですが、長男は於菟で次男・三男はそれぞれ不律と類です。

どんだけヤンキーやねん、とツッコミを入れたくもなりますが、こういった子供たちへの命名の事情なども、しっかり解説されておりました。長男の子供、すなわち初孫にも、同じノリで名付けてしまうのですね。

時代もあるのだろうけど、親と子、それぞれが思った以上に文章でやりとりしている。手紙はもちろんのこと、子供が詠んだ歌を添削したり、あと鴎外てづくりの教科書ってのもあって、展示物から親バカ子煩悩さが滲み出ております。

鴎外が没したとき、次女・杏奴がヨーロッパにいる姉にあてた手紙がグッときます。13歳とは思えない表現力。なるほど、さすがはあの親に育てられただけのことはある。

企画展は11月28日までらしいので、興味のある方は是非。最寄り駅は芦花公園。もちろん、徳富蘆花さんゆかりの地です。お食事は、アイバンラーメンでどうぞ。

デンマーク戦の録画データは永久保存だよね

やっぱり、アメリカ大会予選前後の話は格別に面白い。ラモスとオフトが最初はとっても仲悪かったとか、そういったエピソードも勿論だけど、やっぱりあの時代に「きっかけ」がいくつもあったのだなあ。ドーハのあの試合後、スタジオに切り替わった瞬間、柱谷の兄貴が号泣してたのは今でも思い出す。

なんの話かというと、NHKでやってた「日本サッカーの50年」という番組だ。今年のワールドカップ前に放送されてたんだね。初めて知りました(遅いか)。

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4回目までを見終えて、ちょっと盛り上げ方が狙いすぎというか、けっこう重要なところをバッサリ切ってる気がしないでもないけど、証言ドキュメントと銘打っている以上、やはりこの構成になるわな。いやいや、とても面白いです。でもNHKなんだから、カズは取材してほしかったなあ。

新しく制作したドイツ〜南アフリカ編は、今夜放送っぽいですね。これも見ねば。いまだにオフサイドがわかっとらん家人も、楽しみにしております。

あのコーフンは、ほんの数ヶ月前の出来事だったんだよなあ〜。

いつでも2万5000図!「やまちず」というアプリ



手短かに言えば、国土地理院の2万5000分の1の地形図を、iPhone上に引っ張ってきていつでも見られるというもの。詳細は、こちらでどうぞ。

GoogleMapから目的地を探して、2万5000図に切り替えられるってのが便利。もちろん、検索も利用できる。

いちど読み込んだ地図画像をダウンロードして、オフライン状態でも見られるなど親切設計。なので、あらかじめ山行コースの地図データを読み込んでおけば、現地でも活用できるかも。

一時期ハンディGPSに興味があったけど、このアプリがあればいらねーじゃん、と思ってみたり。

さすがに山を上りながらiPhone使うってのはナシかなあ。現在位置があやふやなときや、道に迷ったときなんかの保険にってところでしょうか。

日常で地図を見ながらニヤニヤできるってだけで、大満足です。

band that changed everything

大方の予想どおり、AppleがiTunesでのBeatlesの扱いを開始した。事前のティザーを大げさと受け止めた人が多かったようで、そこかしこでズコーという落胆の音が聞こえてきたような気がしないでもない。

しかし、これはじつに大きな出来事なのだ。Appleは2011年末までの独占配信契約を勝ち取ったわけだが、水面下ではGoogleやAmazonと争っていたようで、展開次第ではもっと大きなニュースになっただろうね。

さんざん盛り上げといてコレかよ的なブーイングは、USのレビューでも見られる。とはいえ概ね好意的。例えばこういった反応。

Although I bought both CD box sets last year, I will purchase again in this format. What a great edition to my digital music library. I grew up with these songs and they’ve aged better than I have.



去年出たリマスター版持ってるなら買わなくてもいいんじゃないかと余計なおせっかいを焼きたくもなるが、じつはこういった事情もある。左が日本、右はアメリカ。



85円換算ならUS版は12000円だもの。日本だと倍ですよ倍。1万円ちょいなら、エイヤと買っちゃう気分もわからなくない。

細かいところまで確認したわけではないが、パッケージはおそらく同じ内容のはず。iTunes LP上で日本語の訳詞が付いているとか、おまけムービーに日本語テロップが付いてるとか、可能性としてはなくはないが……正直、この価格差を見ると愕然とするよなあ。音楽における日米価格差は今に始まったことではないんだけれど。

というわけで、ちょっと悩んだけど、リマスターということもあるし買ってみました。ええ、もちろんUS版ですが。

いわゆるドンシャリ系になったビートルズ。確かに音質は違う気がする。特に初期の音源。ジョージ、ちゃんとギター弾いてねえよ!とか、よくわかりますな。

それにしてもAppleは気合い入ってるなあ。買う・買わないは別として、apple.comに置いてある動画一式は素晴らしいの一言。特に1964年ワシントンでのLiveは年内いっぱいの公開らしいので、チェックはお早めに〜。

プーさん@武蔵小金井

武蔵小金井に「プーさん」というカレー屋がある。むかし、中央線を利用していた頃にはよく来たのだが、10年ぶりくらいに再訪。

昔に比べると店構えが新しくなって、座席数も増えたみたい。11時30分くらいに入店したのだが、その後続々とお客さんがやってきて行列ができていた。相変わらず人気のようだ。

ココで頼むのは、野菜カレー。とにかく野菜を中心に組み立てるのがセオリーだ。野菜チキンとか野菜ポークってことね。盛りはレギュラーとプチ(-100円)、大盛り(+100円)があるけれど、よほど空腹のときでもレギュラーで十分。女性なら絶対にプチにすべきです。

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で、こちらは野菜ポーク。ルーの下によく煮込まれた豚肉がゴロッと入っています。素揚げされたさまざまな野菜がこれでもかとトッピングされている。とはいえ、こんな写真じゃ盛りの豪快さがわかんねーだろうなあ。言ってみりゃ、カレー界のラーメン二郎とでもいうべき存在なのです、ココは。

価格については賛否両論あるけれど、いわゆるコストパフォーマンスという意味では妥当なところではなかろうか。シメのアイスも堪能し、久々の味わいに大満足でありました。

オリーブオイルでマヨネーズをつくる

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ブラウンのハンドブレンダーを、ちょっと前に購入して活用しています。そういえば、マヨネーズは作ったことなかったなあと挑戦してみた。もちろんここは、オリーブオイルを使う。といっても難しいことはなく、マニュアル通りにするだけ。材料を入れたら一瞬で完成。むかし、泡立て器で延々とかきまぜてたことを思えば、楽になったもんです。

ホワイトバランスが適当なのでわかりづらいですが、オリーブオイルだからか、やや緑がかった感じ。味わいもフレッシュな香りが前面に出ております。こりゃ市販のマヨネーズを買うのがアホらしくなるね。

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ペペロンチーノ・ペースト(食べるラー油のイタリア版)や、七味唐辛子なんかをお好みでミックス。あとは野菜を手当たり次第に蒸して、いっしょにいただくわけです。うまー。

秋葉鶏排@秋葉原に新メニュー?

仕事でアキバに出向く用事があったので、ランチはチーパイで春雨スープセットだな〜と決めておりました。

店に入るや否や即オーダーして、相変わらず奥行きのないカウンターに座って店内を見渡すと……ありゃ、なんかメニューが増えてるじゃないですか!

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おお、牛肉麺か。台湾といえば、牛肉麺だものねえ。ところで、牛肉麺と牛喃麺の違いって何だろ。こんど調べておこうっと。

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う!うまそう! これが台湾弁当の正体だったのか〜。こっち頼めばよかったなああ! 3種類あるのがまた悩ましいけれど、今度来たときのお楽しみに取っておくか……。

そうこうするうちに、春雨スープセットが到着。

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ご覧の通り、ミニ魯肉飯(るうろうはん)が付いてます。なんだか、この日はスープが薄めだったなあ。でも魯肉飯は、前回食べたときより味付けがよくなってる気がする。美味し!

真っ昼間から、チーパイ齧りながらビール飲んでる人もいたりして、けっこう賑わってたな。アキバでも、完全に定着した感がある。また来なくちゃ。

加湿器探しの旅

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冬の乾燥がとっても苦手です。まあ、得意な人などいないとは思うが、一番ツライのは、やっぱり朝起きたとき。鼻の奥がカサカサに乾いてて、ついでに喉も痛い。

ひどいときは深夜、鼻と喉の痛みで目が覚めることもある。マンションだと、特に乾燥が激しいんだよねえ。

そんなわけで、加湿器には気を使ってます。ボネコの気化式とか無印良品のハイブリッド型のとか、さんざん試してきたけれど、どれもパワーが足りなかったり、メンテが面倒くさかったり(こまめに掃除すりゃいいんだけどさ)で、手詰まり感。

そこで、モノは試しと寝室用に象印の加湿器を買ってみました。Amazonで、定価2万円が50%オフだった。これは久々にヒットかもしれないというお話。

象印といえば、ポットよね。なので、加湿器と言いながら、見た目は完全に電気ポットです。注ぎ口がないだけ。機能的にも見た目のまんま。お湯を沸かして蒸気で加湿するという、じつにわかりやすい構造。

一応、湿度センサーが付いていて、自動モードでは50%か60%だったかな、適正な湿度になったらパワーセーブしてくれる。3リットルタイプを買ったんだけど、満杯にしておけば、一晩は余裕で持ちます。それとは別に、部屋の湿度に関係なく強・中・弱で連続稼働してくれるモードも完備。

いやー、いまのところ大満足。朝起きたときの気分がまったく違うね!爽快!

けど難点もあって、音がそれなりにうるさいこと。ボコボコボコ……とか、まさに電気ポットでお湯が沸くときの音がする。尤も、安眠を妨げられるほどではないかな。個人差はあるかもしれないけど。

あとは、電気代ですかね。いったん沸騰させてしまえば消費電力は410Wらしいが、まあそんなにはかからないでしょう。エコなんてシラン。自分の健康のために金を使うのだ!

部屋の暖房も、「ガスストーブ+上にヤカン」にするかなあ……。

『俺節』復刻版〜震えて読め!

土田世紀が、好きです。

初めて読んだのは、アフタヌーンだったか。東北に住む中古車販売業の青年を主人公にした「永ちゃん」という作品を連載していて、やたらとインパクトが強かったのを覚えている。

このところ、過去の名作の復刻版をよく見かけるけど、この『定本 俺節』もその流れか。太田出版、エンターブレインに負けず劣らず、いいところに目を付けてくれました。

表紙カバーは銀の地にスミとホワイト。題字はもちろん北島三郎。ひときわの存在感。写真だと、反射しまくってなんだかよくわからんけれど。

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本作は、講談社での仕事で自分の才能に限界を感じていたところ、小学館にナニされて連載を始めることになったとか、巻末のメールインタビューに書いてあったけど、なるほどそんな経緯があったのか。

初期の作品だからか、ところどころ作画も荒いけど、逆にそれがいい。スピリッツで第一話を読んだときは大学生で、世の中はイカ天のバンドブームだった。そんな中、空気読まずに演歌をテーマに持ってくるってところが心意気。

改めてじっくり読み返してみると、実在する歌の歌詞や大ゴマが、随所に効果的に使われてる。タイトルも、毎回面白かったんだな。「俺のスペルマ150屯」とか。元ネタは、もちろん小林旭。う〜ん、ダイナマイト!

好きなエピソードは、やっぱり第一話と、あとヤクザの鉄砲玉を見送るシーン。まさしく演歌パワー。グッとくるぜ震えるぜ。

あと主人公・コージが、ストリッパーのフィリピーナ、テレサを抱くところね。相棒・オキナワのモノローグに深く、多いに、何度も頷く。

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じつは物語の中盤以降は、あんまり記憶がない。山小屋でバイト始めたりして、スピリッツ読むのやめてたからかなあ。まあ、この上巻に続いて12月に中巻、来年1月に下巻が出るそうなので、楽しみに待つことにしよう。

スイタイ@府中

おたんじょうびディナーは、仕事が遅くなったせいもあって、自宅近所のタイ料理店で。

いや〜この店はですね、なんで府中みたいなハンパなところにココまでレベル高い店があんの?ってくらい、貴重な存在です。

タイ料理は、屋台や食堂なんかの庶民系から、いわゆる宮廷料理までけっこう幅が広いけど、こちらはいわゆる宮廷料理。店内の内装もゴージャスです。高級というよりも、豪華。たとえばタイ料理では定番の、テーブルの上の4種の調味料・クルワンポン。この容器のデラックスさからして、気合いを感じます。

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肝心の味も、きちんと本国のものを再現しようという努力がヒシヒシと伝わってくる。

ごはんはしっかり、タイの高級米のカオホムマリだし、ガパオ炒めを頼めば、当たり前のようだけどガパオ(タイのホーリーバジル)がたくさん入っている。都内でよく見かける、ガパオの入ってないインチキなガパオ炒めなんかとは、完全に別モノ・別次元です。

味については、定番料理のソムタムやパッタイを頼むと実にわかりやすい。特にパッタイは麺の処理が絶妙で、ベチャッとしていたり脂ぎってたりということがない。ソムタムも、パパイヤの鮮度や適度な辛さなど、絶妙。大久保ならいざしらず、府中でこの味を出す店があるとは……いや美味いですよマジで。

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こちらのお店はイサーン地方(タイ東北部)の料理がベース。もちろん日本向けにマイルドにはなっていますが、イサーンの料理はもともと辛さが特徴なので、辛いのが大好きな人は、店員さんにそう伝えれば、「ニヤリ」と、それなり(?)に調整してくれたり。なお料理に添えられる野菜のカービングも、相当気合い入ってます。

昼はランチもやってるけれど、いつの頃からか、バイキング形式に統一されてしまった。客筋にファミリー層が多く、エスニック料理店がなかなか根付かない府中という土地柄としては、致し方ないんだろうね。でもランチタイムでも、店員さんにバイキングじゃなくて単品を食べたい〜と言えば、対応してくれます。ナイス。

もともと2つ隣の駅・中河原にあったお店らしい。その後、府中の国際通りにスナックを出して、2006年に、こちらの出店となりました。

オープンしたての頃には、よく1人で立ちよったものです。最近はペースが落ち気味なのが無念。ていうかオープン当初は、もっと遅い時間まで営業してたもんなあ。

上述のエリア特性もあるうえ、隣はサイゼリアという悪条件。決していつも大にぎわいというわけではないけれど、それなりに常連客も付き、がんばってくれています。やっぱり、安易に低価格路線に走らず、「ホンモノ」を出し続けるというのが大事なことなのでしょう。

シュプレヒコォールのォー波ィィ〜♪

とりあえず誕生日を迎えました。パチパチ。1968年生まれの人って、今年は何歳になるんだっけ? なんか42歳説と43歳説があるんだが……まあいいや(こーいうのはわざわざググらないんだよね)。

だからっていうわけじゃないんだけど、つい思い立って、中島みゆきの大人買いなんぞをしてしまった。熱心に聴いてたのは中学から高校の最初くらい。アルバムでいうと、『愛してると云ってくれ』から『寒水魚』『予感』あたりまでなので、そのへんをiPhoneいじりながらiTunes Storeでガーッと。

帰りの電車でさあ聴くかとヘッドフォンつないで、最初の曲がいきなり『元気ですか』。いやー、元気です。ていうか、すげえインパクトだ。けど懐かしいなあ、コレだよコレ! プロジェクトXとか、あーいうんじゃなくてさあ、やっぱ中島みゆきといったら初期でしょう〜と素人発言。

いろいろ曲をスキップしつつ、『タクシードライバー』で切なくなり、『エレーン』の後半のサビで思わずボリュームを気にし、『時刻表』でとりあえず吊り革広告を見上げてみた。

そんでもって『世情』では、やっぱり甦るあのシーン。こらもう、世代病だから仕方がない。沖田浩之は、もうこの世にいないんだけれど。

世の中はいつも 変わっているから
頑固者だけが 悲しい思いをする

いや〜、やっぱこの人の才能は特異だな〜。

ロッテ本社のにぎわい

2010年の日本シリーズは、なんというか、最後の2試合がすごかった。5時間越えとかどんだけだよ、というところだが、「うしろはドラゴンズのほうが強い」との下馬評を覆し、見事にマリーンズが優勝。内がよく頑張ったよなあ。

今年のこの結果は、マリーンズについては監督含めたコーチ陣がものすごく上手く機能した結果なんじゃないかと思う。特に、金森と西本。この投打のコーチが選手たちを後押ししてくれていた。金森は、優勝請負人の面目躍如やね。

というわけで、優勝後の初台・ロッテ本社は献花がすごい。ただ、垂れ幕は首都高を走るクルマに合わせてるせいで、歩行者からは、なんかいまひとつな存在感でした。

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熊手を買う

朝からドカンドカンとうるさい花火。ああそうか、今日は一の酉だったかと、大国魂神社へと向かう。

参道は人でギッシリ。焼きそばやお好み焼きなんかの屋台を冷やかしつつ奥へと向かうと、シャシャシャン・シャシャシャンと三本締めの掛け声が聞こえてくる。熊手売りは、参道のいちばん奥に固まってるんだよね。あと、お神楽の舞台ができてたなあ。時間がなくてスルーしてしまったが……。

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商売をやってるわけでもないので、大国魂神社の中に配祀されている大鷲さまにお参り。長蛇の列だったけど、そこで小さな熊手を購入した。

なんかいいことがありますようにっと。

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風太郎節よ永遠に

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最近の我が家は、にわかに山田風太郎ブームです。やっぱ、いいよこのひと。最高。忍法帖シリーズ、全部揃えたくなるわ。魔界転生とかも、ブッ飛んでたしなあ。

家人も、くノ一忍法帖を読んでゲラゲラ笑っていました。エロ路線といえば、まあ確かにエロなんだけどね。日本で初めてのQuickTimeムービーはくノ一忍法帖だったとか、どうでもいい話もありました。

風太郎先生は、聖蹟桜ヶ丘に住んでたんだよねえ。『あと千回の晩飯』を読みながらしみじみ。

来年は、没後10年なんだなあ。もっと再評価されてもいいと思うなあ。

ジミー・コリガン〜世界で一番賢い子供

もしいま、自由に使える1万円が財布の中にあるのなら……。

もちろんそれで、美味い食い物や酒を楽しむこともできるし、ちょっとした洋服を買うことだってできる。ユニクロに行けば、上から下まで全部揃う。そもそも、無理に使わなくたっていいじゃないかと仰る人も多いだろう。それはそれで、ごもっともだ。

だが、もしその使い道を委ねてもらえるのなら、いま私がお勧めするのは『ジミー・コリガン』全巻を揃えることだ。アメコミだからという理由で、この作品を読まないだなんてもったいなさすぎる。

どんなストーリーなのか、版元のプレスポップの紹介ページから一部引用してみましょう。

「ジミー・コリガン」の軸となるのは、現代に生きる孤独で感情の欠落した36歳の男ジミーが生まれてから一度も顔を見た事のない父親に会いに行く旅の物語である。しかし、直線的な語り口でなく、1890年代のシカゴから1980年代のミシガンまで時間と時空を超えた複数の物語が互いに絡み合って同時に展開して行くスタイルを取っている。

 
まあ、なんのこっちゃ分からんですよね。

正直言って、この物語を読み進めるのは、最初は苦痛を感じるでしょう。じっさい、相当な忍耐を必要とします。

コマの流れが(意図的に)分かりにくくなっているのもそうですが、妄想と現実が入り乱れ、いわゆるト書きもほとんどない。主人公のほかに、その父親、祖父、曾祖父といった人物が行ったり来たりして、相関関係をつかみづらい等々。

私の場合、どうにかコマを追い、ネームを読んで、最後までこぎ着けはしたものの、結局その後、3回は読み直しました。そして、紛れもなく傑作であると確信し、このエントリを書いているわけです。

なんというかね、この衝動は、初めてプログレッシブ・ロックに触れたときと似た感覚があるんですよ。特に、ピンク・フロイドの「ザ・ウォール」。あの2枚組を、歌詞カードを握りしめながら聴き入った感じ。さらには、アラン・パーカーが監督した映画版を観たときの感じ。

絵柄や登場人物の表面的なところだけを見てしまうと、どこがどう面白いのか理解に苦しむ人が多いと思うのですが、読み終わってみれば壮絶かつ感動的なクロニクル、そんな物語です。

全3巻。Amazonあたりでバラ売りでも買えますが、お願いだから1巻だけで評価しないでいただきたい。ここはひとつ、版元のプレスポップさんで豪華ケースつきの3巻セットをお勧めします。規模としては小さな版元さんですが、こういう誠実な仕事をしてくれるところがビジネスとして成り立ってくれないと、日本の出版業界に未来はない。

ちなみに「高価すぎる」と思うかもしれないけれど、翻訳モノであること、そもそも実売部数がそんなに見込めないこと、さらには装丁がムチャクチャ豪華なこともあるので、目をつぶっていただければと。

いやでも、この装丁はすごいですよ。上製の布張りで箔押し、エンボスと、昨今のお寒い日本の出版業界では考えられない豪華仕様です。

秋の夜長、ウイスキーでも嘗めながら、もう一度読み返してみようっと。

あ、もし酔狂な方がいて、ほんとうにジミー・コリガンを買ってみた!というのなら、細馬宏通という方が公開しているPDFファイル、「ジミー・コリガンの余白に(Marginal Note for Jimmy)」はぜひ目を通してみるといいです。

この細馬さん、何冊か本を出してらっしゃいますが、作家という感じでもなく、なんだか自由人なにおい。世の中には、面白い人がいっぱいいるなあ!

八戸はずれの実力派イタリアン

カモメの繁殖で有名な蕪島の先に、ぽつんとイタリアンレストランがある。繁華街からも離れているので立地的には苦しいのではないかとも思うのだが、これがまた、じつによいお店でした。

フェザントという名前。イタリア語で「雉」らしい。

基本、地元の食材を使った料理を出してくれてるみたいですが、オーダーしたのはおのぼりさんらしく、焼き鯖のピザ、小女子と葱のパスタ、イカゴロのパスタの3皿。タバスコ代わりにと持ってきていただいた三升漬けをかけていただく。


いやこれが、どれもこれも素晴らしいクォリティー。ご近所にお住まいの方がうらやましいですわ。正直、東京でもなかなか味わえないレベルですよこれは。

やっぱり八戸は素通りしたらアカンなあ。時間がなくて色々回れなかったけれど、後ろ髪を引かれる思いで帰京したのでした。

住んでる街に映画館があるという幸せ

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TOHOシネマズがやってる、朝イチでいわゆる名画を上映するって企画がありまして、今週はニューシネマパラダイスだっていうもんだから、たまらず行ってきました。1人1000円ナリ。安い。

思えばこの映画、封切り中は映画館では見てません。話題になって、ビデオで見たとかそんな感じ。大学生で、ちょうど初めてVHSのデッキを買った頃じゃなかったかなあ。

まさに、一度映画館で見てみたかったと思ってたタイトルです。内容については、みなさんよくご存知のとおり。オープニングでテーマ音楽が流れた途端、涙腺がゆるみ始めます。

もちろん、ラストシーンにかけては顔面が滝のよう。劇場内でも、そこら中でスンスン、ズズーッ、スンスンのサラウンド大会。

いやでもね、この映画が罪だなあと思うのは、終わってからのいわゆるエンドロールが短いんですよ。最近の映画だと、たっぷり5〜6分、へたすると10分くらいかかったりするじゃないですか。それがない。1分くらいで場内が明るくなっちゃう。

仕方がないから、みなさん鼻をすすりながらうつむき加減でいそいそと出口に歩き出すわけです。なんというか、バツが悪いね。

その後、家人とこの映画について話をしました。「泣ける」映画には違いないけど、問題は泣かせ方なのだよなあ。テレビ局が絡んでる邦画とかの、「いかにも」なテクニックじゃないんですよね。結局、「オマエはまるでわかっとらん」と憤慨・紛糾(笑)。

それにしても、ニューシネマパラダイスを観て泣けるかってのと、ラーメン二郎で小豚を残さず食べられるか、この2つについては、オトコたるもの定期的にチェックせねばならんですねえ。

いや、二郎は食べてないけどさ。

三忠食堂で津軽そば

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弘前城に立ち寄ったついでに、三忠食堂に行ってきました。ようやく、津軽そばを食べることができた。これまで、津軽百年食堂のエントリなんかでも触れてきましたが、ずっと気になってたんだよね。

ランチタイムは外したので、ゆったり。4人で入って4人とも津軽そばを頼んだからか、観光客なのがバレバレで、店主の方がわざわざ「これで出汁を引いたんだよ〜」と焼き干しを持ってきて、食べさせてくれた。感謝。

実際、津軽そば自体はあちこちで書かれているように、麺がそもそも違う。ズズズッと啜るというより、口から迎えに行く感じ。

だが驚いたのは、その焼き干しで取った出汁が本当に美味しかったこと。焼き干しと昆布と醤油とのことだったが、びっくりです。

腹に余裕があれば、ラーメンも試してみたかったなあ。

というわけで、来春には映画も公開されるということで、津軽そばがもっと注目されるといいのかもしれない。

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龍神沼とグダリ沼

八甲田山の北面に、その銅像はひっそりと佇んでいる。雪中行軍遭難の碑、あの事件で吹雪の中、立ったまま意識を失っていた後藤伍長の像だ。

世代的には健さんが出てた映画で知った程度。確か当時は小学生だったが、「天は我を見放したか」は流行したよなあ。

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遭難の地から田代平方面へと移動。このへん一帯は牧場らしいのだが、びっくりするくらい広大な草原が延々と続く。視界が悪ければ道に迷うのではないかと不安になるくらい。

見上げると、八甲田の峰々。山頂から紅葉が降りてきているのがよくわかる。



八甲田温泉への分岐を辿るとすぐ、湿原の入り口となる。ここは湿原の手前にある龍神沼が見どころ。やたらと透明度が高く、碧い沼だ。手前の鳥居が傾いでいたりして、ちょっと雰囲気がある。

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そしてグダリ沼。

沼とは名ばかりで、じつは湧水源。柿田川湧水が明るく開けた感じ。「くだり」がなまってグダリになったんだとか。

梅花藻(バイカモ)で有名らしいのだが、清らかな水が滔々と流れ、水草が揺れている。伯母が「アラこれ、クレソンよ」と嬉々とした声を上げ、みんなでもしゃもしゃとクレソンを頬張る。んー、ステーキとかハンバーグが欲しくなる。

エリア的には、八甲田山中を走るゴールドラインが表なら、こっちは裏街道なのかなあ。でも田代平には茶屋が何軒かあったりして、けっこうな名所なんだろうとも思う。

錦秋

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今年は猛暑の影響もあり、全般的に紅葉が鮮やかでないそうだ。夏の暑さに葉っぱが「負け」てしまうため、まだらになったりくすんでしまうらしい。

10月23日時点で、八甲田山頂〜中腹付近はすでに落葉。酸ヶ湯あたりも終わりかけで、蔦温泉まで下がるとまだ緑が濃いという状況。

つまり、酸ヶ湯から下が見頃のはずなのだが、どうも今ひとつパッとしない。まあ仕方がないかと思っていたのだが、滞在最終日の26日、小雨とともに寒波がやってくるとの予報だったので、試しにもう一度、八甲田へとクルマを走らせた。

この日の青森は市内など麓は小雨だったが、高度を上げるにつれてみぞれから雪へと変わる。八甲田も初冠雪し、冷え込みが厳しかったものの、おかげでブナ林が数日前とは明らかに異なりイイ感じに色づいていた。

路肩にクルマを停め、しばし佇む。

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ああ、この風景を見るために、はるばるやって来たのだ。連れさえいなければ森へと独り分け入り、いつまでもその空間に身を委ねていたかった。

モミジのような艶やかな紅葉もいいけれど、色づいたブナ原生林も素晴らしい。やはり、東北の山は最高です。

谷地温泉と青荷温泉

八甲田周辺には素晴らしい湯ッコがたくさん湧いているが、今回選んだのがこの2つ。酸ヶ湯と猿倉温泉を最後まで悩んだのだが、それはまたの機会ということで。

谷地温泉は、日本三大秘湯ってことをウリにしている。秘湯の条件って何よ?とも言いたくなるが、建物は確かに古くてイイ感じ。そんでもって、ぬるい湯と熱い湯の2つの湯船が用意された風呂も、これまた素晴らしい。特にぬるい方が最高。38度くらいなので、1時間くらい入っていられるのね。

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ビックリしたのが、夕食で酒類が飲み放題ということ。ビールや日本酒、焼酎に至るまで、すべて食堂の真ん中にドーンと置いてある(ビールはピッチャー)。そんでもって宿泊料金は6000円くらい。こりゃあ人気が出るわけだ。

ざっと見渡したところ、津軽弁率が非常に高かった。観光客だけでなく、地元の人々に愛されているのだなあ。

いっぽうの青荷温泉は、いわゆるランプの宿ね。とはいえ全く電気が来てないわけではなく、火災報知器や非常口表示など、必要最低限に留めている。

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部屋はもちろん、風呂や食堂もすべてランプなので手元がアヤシイ。露天風呂ではコケそうになったり。でも、やっぱり雰囲気がいいですね。

どちらも素敵な宿でした。特に谷地温泉の湯は、もう一度行きたいと思わせるものがある。何度か経営母体が変わったらしいけど、末永く頑張っていただきたい。

ところで。

東北といえばカメムシ。あの秋田県が誇るヒーロー・超神ネイガーでも、ハンカクサイという怪人はカメムシがモチーフです。

ていうか、今回の旅ではカメムシにも悩まされました。すっかり秋だというのに、けっこういるのね。特に谷地温泉では部屋の中にも数匹潜り込んでいて、一瞬パニックになったよ。

こんなモノまで用意されてた。カメムシ用のキンチョール……初めて見たけど、ガムテにひっつけて退治するほうが確かに効率的でした(カメムシの写真はさすがに自粛します)。

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日本一のブナを見に行く

紅葉シーズン真っ盛りということもあり、奥入瀬一帯は目を覆いたくなるような大渋滞。だがその喧噪も、道を一本隔てるだけで嘘のような静寂が訪れる。

日本一とされるブナは、そんな森の中に佇んでいた。

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地元の人々の間には、3本に分かれた木には神が宿るという考えがあり、伐採を免れたと言われている。真偽はともかく、ツキノワグマに齧られた看板によると推定樹齢400年、樹廻り6.01mとある。

その樹容は、なるほど圧倒的な存在感。写真ではわかりにくいが、人間との対比でいうとこんな感じ。まわりのフツーの樹々が細く見える。

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2007年10月、このブナが「正式に」発見され、それまで日本一と認定されていた和賀山塊にあるブナに代わって日本一になったそうだ。

比較的アプローチが容易なこともあって(ググればいくらでも出てきます)、最近では訪れる人も増えたのだろう、根元にはぐるりと囲いが設置されている。

こうした姿を見ると、日本一だと祭り上げられてしまったブナに対して畏れ多いやら申し訳ないやら、物見遊山で見に来た後ろめたさから複雑な心境になってしまった。

巨木であるが故に尊いのではない。巨木を育む環境こそが本当に尊いものなのだと、当たり前のことを思ったりするのであった。

というわけで、性懲りもなく青森に行ってきました。しばらく続けます。